赤い執着 ページ4
side.sl
「シルクー、なんか今日機嫌良いな?」
『え、そっすかー?』
しらばっくれたけど、実際はすごく気分が良い。
それもその筈。理由はエナメルバッグに入っている小さなチューブ。
昨日、Aが俺にくれたハンドクリーム。
Aがくれた、という事実だけで十分なのに、俺の事を気遣ってくれたのが余計に嬉しい。
「なんだよー、女かー?」
『さー、どうでしょう?』
「シルクにそんな顔させる女とか会ってみてーわ!」
『…良い奴っすよ。』
別にAに先輩が近付くのは良いんだ。
親しくなったって構いやしない。
─俺
「えー、可愛い?」
『顔立ちはまあまあっすよ。ただ、明るいし優しいし元気な奴です。』
「なんだよー、惚れてんのー?」
『…否定はしないでおきます。』
それだけ答えて、先輩の腕から逃げる。
この先輩はどうも苦手だ。それに、惚れっぽいからきっとAにも惚れる。
そうしたら、邪魔になる。
俺だって余計に誰かに危害を加えたい訳じゃないし。
『あ。』
水筒を取り出そうとエナメルを開けると、ちょっと前にAのファンだというストーカーの爪が引っ掛かった。
俺達のAに恐怖を与えただけでなく、あまつさえ強 姦未遂だ。
生爪1つで済んだのに感謝して欲しい。
『お。』
あれ、俺さっきから母音しか喋ってなくね?
『A!』
A「やっほー!練習中も元気にたらこしてるー?」
『うるせー!もうちょいで自主練終えるから待ってろー!』
A「りょーかーい!」
手を振ってそのまま校門前に向かうA。
そんなAに先輩が見惚れているのに気付いた。
「うわー…めっちゃ可愛い子じゃん!」
『ですよねー。』
「やべぇ俺超タイプ!陸上部のエースちゃんだよね!?」
『…あげませんよ。』
やっべ、ちょっと声落ちたかも。
『じゃ、
…別に、間違ってはねーし。
216人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヤンデレ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レイ(プロフ) - こーゆーのまじで好きです…。やばい。みんなのヤンデレほんとに好き…最高でした…!!!もしも続きがあれば楽しみにしてます!別作も頑張ってください!応援してます! (2020年4月11日 18時) (レス) id: 9045735352 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - どんどん怖くなってゆく、、、、、まぁ好きな人に殺されるなら本望かな? (2018年10月27日 17時) (レス) id: 9f2d1964ce (このIDを非表示/違反報告)
Kako(プロフ) - 狂気の歯車は止まらないってわけですね…。 (2018年10月25日 18時) (レス) id: d79f67c83a (このIDを非表示/違反報告)
伊達。(プロフ) - りょうさん» 最後までご閲覧頂きありがとうございました!ラストとの落差すごいなって自分でも思ってたんですけど、楽しんで頂き何よりです! (2018年10月13日 17時) (レス) id: fe0d9e5760 (このIDを非表示/違反報告)
りょう(プロフ) - 完結おめでとうございますー!もう、ヤンデレ具合が最高でした!ラストはちょっとドキドキして...とにかく面白かったです!これからも頑張ってください! (2018年10月13日 11時) (レス) id: 60a3c2e8e3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:伊達。 | 作成日時:2018年9月16日 14時