高校生選手にもファンは居る ページ11
自慢じゃないけど、私は結構有名な選手だったりする。
街を歩けば大抵私を知ってるって人に会うし、声を掛けられるのも珍しくない。
今日も、例に漏れず。
Fischer'sのメンバーと遊びに来たアミューズメントパークで、見知らぬ人に声を掛けられるのはこれで何度目か。
それにしても、今声掛けてきた人ちょっとしつこいな…。
『すみません、ちょっと急いでて…』
やんわりと逃げようとするけど、手を取られてしまった。
いや、ほんとやめてくれます?
「お、俺!北見さんの大ファンで!」
『ありがとうございます、それじゃあ…』
「あの!好きです!」
私は貴方を知りません。よってそれには答えられません。
いや好意は嬉しい。自分が可愛い顔じゃない事分かってるもん。
だけど流石にこれは無理。正直顔も好みじゃないしいきなり手握ってくるとか無いわ。
『すみません、それには答えられません。それでは。』
「じゃあ、お友達からお願いします!」
しっっつっこい!!
もういっそ手振り払って逃げよう。見た所この人私より年上だし許されるでしょ。
手を振り払おうとしたその時、大きな手が後ろから私の手を包んだ。
?「あの、俺達の連れに何か用ですか?」
聞き覚えのある低い声。
振り返ると、予想通りの彼が居た。
『マサイ!』
「いえ、その…」
マサイ「用が無いならやめてくれます?彼女、嫌がってるので。」
自分より背が高いマサイに冷たく言われたせいか、しつこいその人はそそくさと立ち去って行った。
立ち去って行った後も、マサイは私から離れてくれない。
でも、嫌な気はしなかった。
『マサイー、ありがとね、助けてくれて。』
マサイ「ん。…A、やっぱあいつ良いなってなってない?」
『なる訳ないじゃん!』
マサイ「良かった…。じゃあ、行こうぜ!」
『らじゃー!』
そう、時々マサイはこんな風に甘えん坊になる。
天然だけどしっかり者なマサイが甘えてくれるのはなんか得な気がしてるから私もマサイを甘やかしてる。
『で、皆は?』
マサイ「集合場所で待ってるよ。俺がお迎え係任命された。」
『イケメンだもんねー。』
マサイ「…そーゆー世辞言うなよ。」
『ホントなのに。』
ため息をつかれて、頭をぐしゃぐしゃに撫でられた。
嫌だったのか嬉しかったのかはっきりしない。
ちら、と見上げた頬が赤かったから、嬉しかったという事にしとこっと。
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レイ(プロフ) - こーゆーのまじで好きです…。やばい。みんなのヤンデレほんとに好き…最高でした…!!!もしも続きがあれば楽しみにしてます!別作も頑張ってください!応援してます! (2020年4月11日 18時) (レス) id: 9045735352 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - どんどん怖くなってゆく、、、、、まぁ好きな人に殺されるなら本望かな? (2018年10月27日 17時) (レス) id: 9f2d1964ce (このIDを非表示/違反報告)
Kako(プロフ) - 狂気の歯車は止まらないってわけですね…。 (2018年10月25日 18時) (レス) id: d79f67c83a (このIDを非表示/違反報告)
伊達。(プロフ) - りょうさん» 最後までご閲覧頂きありがとうございました!ラストとの落差すごいなって自分でも思ってたんですけど、楽しんで頂き何よりです! (2018年10月13日 17時) (レス) id: fe0d9e5760 (このIDを非表示/違反報告)
りょう(プロフ) - 完結おめでとうございますー!もう、ヤンデレ具合が最高でした!ラストはちょっとドキドキして...とにかく面白かったです!これからも頑張ってください! (2018年10月13日 11時) (レス) id: 60a3c2e8e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊達。 | 作成日時:2018年9月16日 14時