74:愛してる、愛してた ページ14
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「……あのピアスは何なの、」
TH「Aの…だった」
「私のって…」
TH「Aにあげようと思った、でもリラに見つかって咄嗟にあげちゃったんだよね」
どうしてそんな簡単に渡すの。
言いたかったけどやめた。テヒョンが本当に後悔に押し潰されそうな表情で私を見るから。
……もしテヒョンの言うことが本当なら。本当に私にあのピアスをくれるつもりだったなら、
TH「…Aと、お揃いにしたかった」
ーーー本当のテヒョンの1番は誰だった?
TH「A、お願いだから俺以外を1番なんて言うなよ……、俺はAだけを見てたんだから」
じゃあ、
じゃあどうして。
「…どうして、私以外の人と浮気したの?」
TH「それ、は、」
「リラさんは何なの?ねぇ、何で私が好きなら…っ」
あんな惨めな思いをさせたのよ。
怒鳴ってやりたかった、だって今でも覚えてる。あの地獄を覚えてる。
自分以外の女物で溢れた部屋、リラさんとお揃いのピアス、何もくれなかったテヒョン。会いに来てって何度も声に出さず願った。
「だっ、て…テヒョンの部屋は女物ばかりだった。それを隠さなかったのは私が浮気相手だからじゃないの?」
TH「…違う、A以外の女が浮気相手なんだよ。そいつら全員切ったから、」
泣かないでよ。って宥められても何も言えない。口から出る言葉は弱々しかった。
「……何で、私だけじゃダメだったの」
TH「Aが好きだったから、…浮気した」
「……は?」
TH「Aは俺が聞けばちゃんと好きだって言ってくれたけど自分から言ってくれなかった」
テヒョンが笑う。いつものイタズラっ子な笑みじゃなく、どうでも良さそうに。
TH「Aは俺が他の女と居れば今すぐにでも壊れそうな顔したから…、」
気づけばテヒョンにギュッ…、と抱きしめられる
TH「……Aを好きだから壊してやりたかった。傷つければ傷つけるほど歯止めが効かなかった」
テヒョンが私の肩に顎を乗せる。
TH「Aから愛されてるって、確認したくて他の女といた。……ごめん、A。…っ愛してる」
テヒョンの震えた声が、私の心と鼓膜を揺らした。
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choco - 今まで見た作品の中で1番好きな作品になりました。ありがとうございます! (2022年5月23日 19時) (レス) @page49 id: 7083a913c1 (このIDを非表示/違反報告)
mimi39901065(プロフ) - 初めまして。夢小説にハマるきっかけをくれた作品で、本当に何度読んでも胸が一杯です。素晴らしい作品ありがとうございます。 (2022年2月13日 20時) (レス) id: 96f9571aaf (このIDを非表示/違反報告)
noooooon24(プロフ) - 好きすぎて3回も見ました!本当に感動作です。この2人の続編が見たいです、できたらすっごくイチャイチャラブラブの2人の幸せを見たいです!勝手なお願いですがぜひお願いします。ここまで大好きな作品なかなか出会えないので、、 (2022年2月2日 22時) (レス) id: 8c9cc794ae (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア(プロフ) - 初めまして。お話を読んで涙が止まりませんでした。素敵なお話ありがとうございます。 (2021年9月4日 9時) (レス) id: 73d93b58ca (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - お話が素晴らしすぎました!ストーリー引き込まれ、大号泣しながら一気読みしてしまいました。とてもいい作品をありがとうございました。 (2021年6月20日 3時) (レス) id: 8c7ead2968 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ただのルート | 作成日時:2019年10月31日 14時