73:嘘に塗れたその口で。 ページ13
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テヒョンの中で私って何番めなんだろうか。こうして離れてく準備をすれば思わせぶりな態度を取られてそれでも1番はいる。
確かにテヒョンの1番は、居るんだ。
あのピアスが証明してる。
TH「…Aは、俺が1番でしょ。いいよ理由言って、怒らないから」
「…今のが理由だよ」
TH「A！」
振りほどけない強さで左腕を掴まれる。
…なんで、今なの。今じゃなかった。
もっと前にそうして欲しかった。
「〜〜〜っ、離して、」
TH「……A？」
泣かない、テヒョンの前で泣かない。そうしてきたでしょ。弱い所見せたくなくて。
唇を噛んで目を見開いてもぼやけてく視界。
もう止められない。
ポタリ、私の目から雫が一滴地に落ちた。
「…私なんて、要らないくせに。」
テヒョンの手が一瞬力を緩めたけどそれは直ぐに力が入れ直されてさっきより逃げられなくなった。
その間に私も立て直す。鞄につけたストラップのうさぎを見て、必死に「ジョングク、」と心の中で呼ぶ。
「テヒョン、リラさんを大事にしなよ。」
TH「…違うってば、」
「……違くない。」
TH「違うって言ってるじゃん…」
中途半端に執着される事がこんなに苦しいと思わなかった。
前まで嘘でも縋って欲しかったのは結局テヒョンから離れる覚悟がなかったからだ。
テヒョンの目が少しだけ潤んでる気がした
TH「リラなんて、どうでもいいよ」
「テヒョン」
TH「どうでもいい…、」
「いい加減に……っ」
TH「好きだから。」
私の腕を掴んだまま、テヒョンが真っ直ぐに私に視線を向けた。
嘘でもふざけてもなかった。テヒョンの目からも涙が伝う。
TH「……Aが好きだから、他の女はどうでもいいんだよ。」
「…は、何、言ってるの。そんな嘘要らない」
TH「嘘だと思う？」
ーーーー…嘘吐き。
嘘に塗れたその唇が私の唇を塞ぐ。
2人分の涙の味がしたそのキスは、ただ切なかった
TH「…嘘なんかじゃない。」
「……テヒョン、」
TH「嘘じゃないんだよ、A。」
テヒョンの何を信じればいいのか、分からない。
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choco - 今まで見た作品の中で1番好きな作品になりました。ありがとうございます！ (2022年5月23日 19時) (
レス) @page49 id: 7083a913c1 (このIDを非表示/違反報告)
mimi39901065(プロフ) - 初めまして。夢小説にハマるきっかけをくれた作品で、本当に何度読んでも胸が一杯です。素晴らしい作品ありがとうございます。 (2022年2月13日 20時) (レス) id: 96f9571aaf (このIDを非表示/違反報告)
noooooon24(プロフ) - 好きすぎて3回も見ました！本当に感動作です。この2人の続編が見たいです、できたらすっごくイチャイチャラブラブの2人の幸せを見たいです！勝手なお願いですがぜひお願いします。ここまで大好きな作品なかなか出会えないので、、 (2022年2月2日 22時) (レス) id: 8c9cc794ae (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア(プロフ) - 初めまして。お話を読んで涙が止まりませんでした。素敵なお話ありがとうございます。 (2021年9月4日 9時) (レス) id: 73d93b58ca (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - お話が素晴らしすぎました！ストーリー引き込まれ、大号泣しながら一気読みしてしまいました。とてもいい作品をありがとうございました。 (2021年6月20日 3時) (レス) id: 8c7ead2968 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ただのルート
| 作成日時：2019年10月31日 14時
