検索窓
今日:4 hit、昨日:15 hit、合計:1,541,988 hit

14:見せかけの正解 ページ14

.


side TH


.





どこか張り詰めた空気の中、ドサッと袋が落ちる音がした。



最も、この空気を作り出してるのは俺の険しい顔のせいだろうけど。











TH「…なんで?俺、何かした?」



「…違うよ、ただ体調が良くないだけ。だから少しだけ1人になりたいの」











ごめんね、テヒョン。



Aは泣きそうな顔で俺を見つめる。










TH「…本当にそれだけ?」



「他に理由なんてないよ」



TH「そっ、か」



「ちょっと疲れが出たのかも。テヒョンの所為で」












冗談めかせて笑うAの目の奥が、切なげに見えて仕方ないのはどうしてだろう



それを追求したらいけない気がして、見て見ぬ振りをする俺も大概だ。















TH「……俺が呼び出したもんね、ごめん。ゆっくりして?」



「そうする。…果物多くない?」



TH「サービス!」












俺が落とした袋を覗き込んで、困りながら「ありがとう」って笑ってくれるA。



ねぇ、その顔は、俺のだよね?











TH「……俺以外に見せないでね、その顔。」


「え?」


TH「Aは俺だけが好きでしょ。」


「……テヒョン以外、居ないよ」












大好き、か細い息を吐くように掠れた愛の言葉がAの口から出る。




俺はそれだけで満足。



ユンギヒョン、Aはまだ俺のだよ。大丈夫。














TH「A、もっかい言って」


「…テヒョンが、大好き」


TH「よく言えました。」













ケラケラ笑いながらAのおでこに唇を当てる。












TH「じゃ、俺帰るよ。お大事に」


「帰ったらお風呂入って温まりなよ」


TH「はいはい、オンマ?」


「傘も、それ使って」












Aの仕事用のパンプスの横に置いた革靴に足を入れるとAが指差すのは折り畳み傘。



ネイビーのシンプルなやつで、男女兼用。











TH「ありがと、今度返すね」



「わかったから。気をつけてね」



TH「…A、」












玄関まで見送りに来たAの腕を掴んで引き寄せて











TH「来週の日曜、午後7時に俺の部屋ね?」



「……わかった」



TH「ん。良い子。」












よしよし、と頭を撫でてAの家を出る



心配なんて要らなかった。










TH「じゃあね、A?」









Aは俺から離れてかない、そう信じるのがきっと正解。



…間違ってなんか、ない

15:会いに行くの?→←13:お願い、帰って



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (877 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3283人がお気に入り
設定タグ:BTS , 防弾少年団
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

さや - 大好きです!応援してます (2020年10月4日 18時) (レス) id: 4e28762ef7 (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - knnntrkさん» 有難うございます、テヒョンを応援してくださっている方が本当に多くて愛され具合と申し訳なさが凄いです…(笑) 続編で話数さえ足りればアナザーやif物語を検討してみますね、一先ずは本編の更新を頑張ります! (2019年10月31日 19時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
knnntrk(プロフ) - す。本編ももちろん応援しています^_^ (2019年10月31日 3時) (レス) id: 0c0320d085 (このIDを非表示/違反報告)
knnntrk(プロフ) - この作品大好きです。他の方もコメントされてますが、タイトルを見るからにジョングク落ちだとわかってはいても この作品のテヒョンが好きすぎてテヒョン落ちを願ってしまいます!余裕がありましたらぜひアナザーストーリー見てみたいで (2019年10月31日 3時) (レス) id: 0c0320d085 (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - のあさん» コメントの方を有難うございます、そして落ちはもう題名を決めた時から既に決まっていたので…本当に申し訳無いです、話数さえあればifとして作れると思いますので少し検討してみますね! (2019年10月29日 2時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ただのルート | 作成日時:2019年10月2日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。