1話 日常編 ページ2
麗らかとは言えないギラギラとした日差し、ダラダラと流れる嫌な汗。
『あとすこーし...』
私、藤乃菜月は真夏の夕方に一生懸命に自宅のマンションにある階段を登っていた。
『なんでよりによって今日、エレベータの改装工事しとるねん!!』
ええ加減にせぇよ!!と怒りながらも自宅のある8階まで上り、バンッと勢いよくドアを開ける。
トン「おかえり、菜月。飯出来とるで」
扉を開けるとすぐにキッチンがあり、そこには私の兄であるトントンが料理して出迎えてくれた。
『あっっっっっっついねん!!馬鹿じゃないの?!!馬鹿じゃないの?!!なぅぁーにが「今日1日涼しい日になりそうですね!」だ!!これだから天気予報士は!!(偏見)』
ケッと怒りながら入ると冷房の涼しい風が火照った体を冷やしてくれる。
『今日のご飯はなんじゃろかい』
荷物を片づけもせず放り出し、冷たい床にゴロゴロする。
トン「冷やし中華や」
『?』
トン「冷やし中華や」
いや、聞こえなくて不思議そうな顔しとるんやないで。
てか、いい笑顔やな腹立つでほんま。
『馬鹿なんじゃないの?昨日も一昨日もその前も冷やし中華だったじゃん知ってる?毎日同じもの食べ続けるとアレルギーになるんやで??』
トン「そんなん3日くらい大丈夫や」
『馬鹿なのかな??遠回しに食い飽きたっつってんだけど』
トン「お前が冷やし中華がええ言うたんやろが...」
『そんなこと言ってねーだろうが!!いい加減にしろ!!』
トン「はあああ??いい加減にしてくれませんかねぇ??わいも今日生放送あるからちゃっちゃと食べてくれませんかねぇ?!」
おや、コレはあかんで..ここで引かなきゃお説教二時間コースやで...
『ま、まぁ!!私も兄ちゃんの作ったご飯好きやから手作りやったらなんでも嬉しいで!!』
精一杯の笑顔で言うと兄ちゃんも「そ、そうか!!」と嬉しそうにする。
...これはチョロイっすよ!
しょうがないから食べた冷やし中華めっちゃ美味かった。
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みずしま(プロフ) - 椚(くぬぎ)さん» そう言っていただけると嬉しいです。ご指摘ありがとうございました。 (2017年7月31日 15時) (レス) id: b770df9c92 (このIDを非表示/違反報告)
椚(くぬぎ)(プロフ) - いえいえ…作品は面白かったので、これからの更新楽しみにしてます! (2017年7月31日 15時) (レス) id: ca9fe8409a (このIDを非表示/違反報告)
みずしま(プロフ) - 椚(くぬぎ)さん» わかりました!!思い付く限りのことはさせて頂きます。わざわざありがとうございました。 (2017年7月31日 15時) (レス) id: b770df9c92 (このIDを非表示/違反報告)
椚(くぬぎ)(プロフ) - 初読失礼します。たいへん面白く読ませて頂きました!しかし、おじっきょはデリケートはジャンルですので、良ければ検索避けをお願いします…気を悪くさせたら申し訳ありませんが、このジャンルの安泰のためにもよろしくお願いします^^ (2017年7月31日 15時) (レス) id: ca9fe8409a (このIDを非表示/違反報告)
みずしま(プロフ) - 銉さん» コメントありがとうございます!!私も兄妹ギャグ本当に好きなのでそこまで言って頂けると本当に嬉しいです!!時間を見つけて少しづつでも書いていくので読んでいただければ幸いです! (2017年7月31日 0時) (レス) id: b770df9c92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みずしま | 作成日時:2017年7月22日 0時