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女の子を保健室まで運び、すぐに戻ってきた岸くん。
後輩の試合はまだ続いていて･･
彼はさりげなく、私の隣に腰を落とした。
『岸くんって優しいよねっ』
今の私に言えるのは、これが精一杯。
なのだけれど･･
岸「･･優しくなんか、ねぇよ」
彼はそれを否定した。
どうして、どうして君は、私の前だといつもそんなぎこちない表情をするの？
それが図々しくも不快だった。
『みんなカッコイイって褒めてたよ！･･岸くんモテちゃうね』
彼を褒めたつもりなのに･･
岸「Aはさぁ、」
『ん？』
岸「俺にモテて欲しいの？」
『･･え』
私は、またあなたにその顔をさせてしまった。
不甲斐ない、それしか言いようがない。
岸「俺さ、永瀬とかみたいにモテねぇし、全然カッコもつかねぇよ」
君は足元をずっと見つめたまま、次の言葉を口にした。
岸「嫉妬･･しねぇんだな」
彼の声は枯れていた。
色をもたず、感情を持たず･･
最後に振り絞って出てきた言葉、。
それは私の返事を困らせた。
『嫉妬、って･･』
ここで正直に言えばよかった、？
中途半端な気持ちで彼と付き合っておきながら･･
嫉妬なんて、してよかったのかな
私には素直に自分の気持ちをいうことが出来なかった。
岸「ちょっと妬いて欲しかったのに･･適わねぇわ」
ぐしゃっと自分の頭をかいた君は･･
やっぱり晴れない顔のままだった。
わたしは、あなたにどう接すれば正解なのだろう、。
その答えを求めて何度も何度も探してはみるけど、
どれも正解な気がしない。
わたしは、初めから何一つ正解を見いだしていない。
だから分からないんだよ、
岸くんの気持ちも、
自分の本当の気持ちも、。
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まい - 岸くん。。。きゅんきゅんでした！素敵なお話ありがとうございます！！ (2023年1月3日 0時) (
レス) @page31 id: e5435e7bdd (このIDを非表示/違反報告)
すかい - とても素敵な作品でした。ありがとうございました^ - ^ (2020年3月14日 21時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 切ないながらも、ハッピーエンドに繋がって良かったですね。付き合った後のストーリーも読んでみたいです。よろしくお願いします。 (2019年5月1日 22時) (レス) id: 5ca5d758c8 (このIDを非表示/違反報告)
えり - とっても面白くて一気に読んでしまいました。ハッピーエンドで良かったです。 (2019年2月24日 23時) (レス) id: d711019fff (このIDを非表示/違反報告)
bobrobert0830(プロフ) - 申し訳ありません。呼び捨てで投稿しちゃいました。muhe様の作品を楽しみにしております。 (2018年11月17日 23時) (レス) id: 79705ce3c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2018年6月11日 21時
