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それから一週間経ったある日の事だった。
岸くんと一緒に帰る放課後も、今では生活の一部に溶け込んでいて･･
待たずして、わたしは彼を自然と目で追っていた。
すると、別クラスの誰かに呼ばれ、教室から出ていった岸くん。
鞄は置いていったから、そのまま帰るってことは絶対にない。
わたしはそれが気になってしまった。
たまたま見かけただけ。ちょっとだけ。
相手が誰なのか分かったら、教室にすぐ戻るから。
そんな言い訳を幾つも並べたけど、結局のところは最後まで全部をちゃんと把握したい。
その欲には勝てなかった。
空き教室に入っていった岸くん、。
廊下でバレない程度に距離を保ち、わたしはそうっと中の様子を伺った。
「急に呼びだしちゃって･･すみませんっ」
聞こえてきたのは可愛い女の子の声で、
チラッと顔を見れば･･･
それは数日前に岸くんが保健室まで運んであげたあの女の子だった。
岸「いや、別に大丈夫だよ！どうしたの？」
こっちまで伝わってくる緊張感。
「あのっ･･岸先輩のことっ好きです･･もっと、先輩のこと知りたくて･･だからっ私と付き合ってもらえませんかっ？」
なんとなく嫌な予感はしてたんだ。
あんな爽やかにお姫様抱っこをされて、サラッと優しい言葉を掛けられて惚れないわけがない。
それが年上の彼となると･･余計に憧れは増すのだろう。
岸「･･そっか！俺なんかの為に告白なんて勿体ねぇよ？(笑)」
どうして勿体無いなんて思うのか･･
岸くんに告白をしたわたしは、一体なんなのだろうか。
「そ、そんな事ないですっっ！私はっ･･先輩が、いいんですっ･･」
ギュッと自分のスカートを握った女の子は、私よりも遥かに純粋な気持ちの持ち主だった。
岸「そっか･･ありがとうっ！！」
「あの･･っ返事は･･」
恐る恐るそれを求める女の子に、私も怯える。
優しい彼は、彼女がいることを伝えるのだろうか、それを気にしていたら
岸「知り合って間もないし、もうちょっと考えさせて？」
わたしが全く想像していなかった、私が最も苦しむ言葉だった。
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まい - 岸くん。。。きゅんきゅんでした！素敵なお話ありがとうございます！！ (2023年1月3日 0時) (
レス) @page31 id: e5435e7bdd (このIDを非表示/違反報告)
すかい - とても素敵な作品でした。ありがとうございました^ - ^ (2020年3月14日 21時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 切ないながらも、ハッピーエンドに繋がって良かったですね。付き合った後のストーリーも読んでみたいです。よろしくお願いします。 (2019年5月1日 22時) (レス) id: 5ca5d758c8 (このIDを非表示/違反報告)
えり - とっても面白くて一気に読んでしまいました。ハッピーエンドで良かったです。 (2019年2月24日 23時) (レス) id: d711019fff (このIDを非表示/違反報告)
bobrobert0830(プロフ) - 申し訳ありません。呼び捨てで投稿しちゃいました。muhe様の作品を楽しみにしております。 (2018年11月17日 23時) (レス) id: 79705ce3c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2018年6月11日 21時
