番外編_6 ページ22
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朝って待ってなくてもちゃんと訪れるもので、、
まだ眠いのを引きずって目を開ければ、自分の腰には廉の細い腕が巻きついたままだった。
いつも以上に温かいのは布団ではなく、隣で寝てる廉から感じる肌のものだろう。
それを思うと、昨日の出来事は紛れもなく現実だったのかと再確認した。
廉の腕を優しく解いて自分だけベッドから離れる。
着替えようとクローゼットから服をだしていると、
廉「、姉ちゃん」
布団とシーツの擦れる音で廉が寝返りを打ったのが分かった。
『ん?』
それと同時に彼へと顔を戻せば、、
廉「どっか行くん?」
寂しそうにそんな事を聞いてくる。
『正直に答えた方がいい?』
これも一応は私なりの気遣いなのだが・・
廉「おん、」
『紫耀くんと買い物してくる』
廉「・・そうなんや」
やっぱり酷だったろうか、。
どうしても廉の表情が気になって身支度が進まない。
どうしようかと悩んでいれば重そうな体を起こして、、
廉「姉ちゃんっ」
スタスタと足を引きずりながら私のところへとやってきた。
読めなくて心配になるから伺うんだけど
『どうした、−−−−ギュッっ。 ・・の?』
全部を言い終わる前に後ろから抱きしめられてしまった。
廉「嫌や、」
この状態からいい方向に進むとはどうも思えない。
心を鬼にしたところで、廉も私も傷付くだけ。
それを分かっていても、やっぱり世の中のルールに従わなければならなかった。
『廉、駄目だよ?』
巻きついた腕を剥がして彼に言う。
昨日の感覚が長引けば長引くほど、その気にさせてしまうと思ったからだ。
廉「それは紫耀がおるから?それとも俺が弟やから?」
『・・どっちも、』
自分で言っておいてとても胸が苦しかった。
何でこんな答えのない狭間を生きているのだろうか。
廉「じゃぁお願いがあんねんけど」
『ん?』
廉「紫耀とそういう事せんで」
冷静に考えると、そんな簡単に答えてあげれるものではなかった。
廉「ほんまは会っても欲しくない」
『私達まだ付き合い出したばっかりだよ?』
そうは言っても時間って来てしまうもの。
廉「紫耀が何考えてるか大体分かんねんもん」
だから廉はわざわざそれをお願いしてきたのだろう。
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まい - きゅんきゅんが止まらないです(;_;)れんくんの想いに泣ける。。。これからも作品楽しみにしています!頑張ってください (2023年1月2日 0時) (レス) @page36 id: e5435e7bdd (このIDを非表示/違反報告)
non - 本編からすべて一気読みさせて戴きました!めちゃくちゃ続きが気になってたまらなかったです笑みんなの切なさとドキドキとワクワクがとても共感できてとても面白かったです!ぜひ良ければですが、お互い円満に兄弟離れして廉くんに彼女ができる話とか読んでみたいです! (2021年6月29日 4時) (レス) id: 0f3ccab3be (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - めちゃめちゃ面白かったけど、、、、廉くんが心の中で思うだけで終わって欲しかった (2020年6月8日 23時) (レス) id: 60bc8fd027 (このIDを非表示/違反報告)
j1gu1wa(プロフ) - こんにちは 番外編楽しみに見てます!廉くんが切ない〜ついつい幸せになって欲しくなっちゃいます廉くんに! (2019年3月8日 19時) (レス) id: 48f45132bc (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - 番外編とても嬉しい!!ワクワクしました!! (2019年2月20日 0時) (レス) id: c3269c959d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:muhe | 作成日時:2018年5月22日 0時