幽霊のキミ ~Yuta.Kishi~

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気付けば月日は経っているもの･･






また一年を生徒達と過ごすことが出来た。








桜の木が満開になる手前･･卒業式を終えた生徒は泣きながら写真を撮ったり、お話したり








廉「A先生」






『廉くん･･』








制服を綺麗に着こなす君を見るのも今日で最後･･







色々なことがあったね、。









廉「ちょっとあっち行きましょ？」








体育館前から移動して、いつかの空き教室へとやってきた。









『卒業おめでとうっ』






廉「ありがとうございますっ」









生徒、としか認識のなかった君も







気付けばまた少し大人に近づいていて･･








優太が助けたあの男の子が、こんなにも立派な姿になったと思うと







変な感情がこみ上げてくる。









廉「もういいですよね？」







少しずつ、ゆっくりとわたしに近づいてきた廉くん。







廉「俺はもう先生の生徒じゃないです。先生に恋すんのは自由ですよね？」







『･･うんッ』








廉くんに強く抱きしめられた。







わたしはその中でも、優太の温もりを探してる。








ほんと、諦めが悪くて嫌になる。









廉「先生、」







『ん？』









ゆっくりと私から離れた君は、何かを見据えていた。









廉「俺、A先生と行きたいところあるんです」








『行きたい、ところ？』








廉「おん･･兄ちゃんのお墓参りっ」









なんとなく思った。察した。








それが今日だって。








今日でサヨナラなんだって･･、。








優太、わたしちゃんと前を向いて生きていけるのかな？








あなたが恋しくなって、寂しくなって、会いたくなって･･







廉くんを困らせたりしないかな、？








不安だよ･･








わたしはあなたなしで、本当に幸せになれるのかな

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