【HQ】婿に来てええですか【宮治】

47.ポジション ページ49

治side







「ごめん、セッターってなに？」

銀「侑と同じポジションやで」






バレー初心者にセッターのポジションを教えるんに

ツムはちょうど分かりやすいみたいやった。






「バレーの司令塔って言われてて、
スパイカーにボールあげる人って言えば分かる？」

「ああ！え、それ結構上手い人やないと務まらんちゃうん？
適当なパスやとアカンのやろ？」

侑「大丈夫や！」

「え？」

侑「ここに居るからな！
取っておきの激うまセッターさんが！！」







視線は一気にAちゃんへと集まる。







『あんまハードルあげんでよ！！』






当の本人は口をへの口にして

心底嫌そうにツムを睨んでいた。







角「中学で2年連続ベストセッター
選ばれたことあったんでしょ？」

『言ったそばから！！』

「嘘ー！？」

銀「ガチやん」

侑「やりよる……」







は？ベストセッター、？

角名の奴、バレーしてたんは

本人の口から聞いたって教えてくれとったけど、

そんなん微塵たりとも言ってくれへんかったやん。







『やからそれ昔の話やって！！』

角「ジャンフロ打つらしいよ。
あと小学生大会でリベロだったからめちゃくちゃ拾えるって」

『ちょっと！！全部言うやん！！』







ハードルを上げられるんが嫌なんかAちゃんは、

反射でバレーボールを角名に投げつけとる。







角「こわっ笑」







俺の知らんAちゃんの情報を

角名がまだまだ知ってるんは、

まぁ同クラスやったんやから当たり前やけど、








角「本当はずっとバレーやりたかったんでしょ？
いいじゃん好きに暴れちゃえば？」

『口喧嘩じゃもう暴れまくった方やけどね』

角「バレーもやっちゃえっ」








角名ってこんな優しい表情するんや。







そう思ったら何となくやけど、

Aちゃんのことに関して

角名を当てにせん方が良い気がしていた。

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