【HQ】婿に来てええですか【宮治】

3.お婿候補 ページ5

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『それは自分が食うからでっ！！
人に食べさせるんとは話変わってくんねん！』

婆「ご飯屋の娘やのに何言うとんねん。
ほんま頼むで！！未来のお婿さんなんやから！」






出たよ、最近婆ちゃんの口から良うでる

パワーワード"お婿さん"







『まだそれ引きずってたん？
てか、いや勝手に決めんでよ！？』






おにぎりはまぁ分かったけど、

お婿は絶対に無理やで婆ちゃん。






婆「ほな、よろしゅう〜！」







なんやほんまに ぎっくり腰なんか？

いうくらいに元気な声で、

そのままオトンと病院へ行ってしまったけど、






…え、待って

おにぎりの具、何にすればええか聞くん忘れたわッ。





どないしよっ、。






変わり種より定番のが無難よな。







昆布とおかか……

そして梅の容器を見て手が止まる。






スーパーのやつと、

業者さんから仕入れてるやつと、

婆ちゃんが漬けとるやつ。







『婆ちゃん、どの梅入れとんのやろ』






うちでは飲食はもちろんお弁当もやっとるから、

ものによって梅干しを使い分けとる。






『ほんまどれや？』







あの人、何となく疎そうな感じあるけど、

いっつも食ってるから拘り強かったらどないしよ。





味落ちた思われて

明日から買いに来てくれんくなったら






『大事な常連客失ってまう……
倒産の危機やッ！！』





一人でアタフタしていると…






治「店、閉めるん？」

『え』






背後にはスラッと大きく伸びる影。





治「…」







振り向くといつものようにジャージを着た

顔のいい彼が立っていた。

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