【HQ】婿に来てええですか【宮治】

29.おばけくん ページ31

治side







『おばけくん久しぶりやな！』

角「ね。」






いつも通りスマホばっか見とった角名が

彼女が来たと同時に顔を上げた。







銀「え、お前ら接点あったん？」







俺よりも遥かに接点なさそうな組み合わせやけど、

多分この中で一番絡みが多いんは角名やろうな。








『1年の時同じクラスやってん。席もずっと近かったし！
今年なって話さんくなったから今久しぶりに喋ったで』

侑「てか何でお化け？」

『体幹おばけ』

侑「あー」






実は、店の手伝いしとる事含め

帰宅部やったり、彼女の情報いろいろ知ってったんは

角名のお陰やったりする。






でも角名はそれを全然言いふらさんから

こっちはずっと弱み握られとる気分やねんな。







角「看板娘ちゃんメニュー表取って」

『ほいっ』

角「ありがとぉ」

ア「自分らお互いの呼び方独特過ぎやろ！」

『今更変えるのもなんか恥ずかしいんですよっ』






近すぎず遠すぎず、絶妙な距離感を保てる角名が

俺は少し、いやめちゃくちゃ羨ましかった。







侑「お前はさん呼び(それ)でええんか？(ｺｿｯ)」







アランくん達が会話で盛り上がってる中、

俺にだけ聞こえる声量でコソリと問いてきたツム。







それが出来るんやったら普段からその声量にしてくれや。








治「は？何がや」

侑「そんな遠いとっから自分でスタートさせて
距離縮めんのばりだるいやんって話や」







角名はご覧の通り、看板娘ちゃん呼び。

北さんとアランくんは娘さん呼び。

ツムと銀は同じクラスなのもあって
距離が程よいからAちゃん呼び。







侑「お前だけさん呼びやで？1番遠いやん何とかせえ！」

治「そんなん分かっとんねんッ
いちいち口出しすんなやっ！」







確かに初めて名前を呼んだ時、

間違えたって思ったけど

縮め方がわからんくてそのままやねん、。

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