【HQ】婿に来てええですか【宮治】

24.アイドル通ります ページ26

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一限が終わって教科書を片付けている時やった。






友A「なんや廊下めっちゃうるさない？」

『ほんまや』

友B「アイドルでも来たんちゃう？笑」







女子の黄色い声がこっちにまで聞こえてくる。






ガヤガヤザワザワキャーキャー…
色々混ざって賑やかやな、ほんま。






なんかガチでアイドルでも来た雰囲気やった。






「Aー」

『んー？』






クラスの男子に呼ばれて返事をすれば

廊下に今朝見た人の姿があった。






「治がAいる？って」

『え？』






あー、ほんまに稲荷崎のアイドル来てたんや、

なんて私は客観視してるとこやった。






急な呼び出しに皆どよめいてる。

侑くんや銀島くんに用あって来たと思うわな普通。







『なに？どうしたん？』

治「なぁ」

『ん？』

治「連絡先、教えてくれへん？」

『え、私の？』






なんや今朝の壁にドンッで

手痛なって来たんか思ってたんに

内容はかなり急なものやった。







『ええけど、急やなっ』

治「なんかあった時店に直接電話するより楽やんかお互い」

『あーそういう事ね！おけ！』






一瞬胸の奥がサワサワしたんは何やろか。

理由が業務連絡的な理由でちょっとガッカリした気はする。







治「あと放課後っておにぎりまだ売ってる？」

『え？』

治「今3個目食い終わったから」

『早っ！！時間配分ちゃんとしいや？まだ午前中やで』






ほんまに拙いお握りやのに、

もう完食している事実がただただ嬉しかった。






色々心配してたけど、ほんまに文句言わんと

全部食べてくれんねや この人。良かった。







『お握りなぁ、運よければ残ってるけど、
部活終わりの時間やったらないやろな』

治「そうか…それは残念や」

『明日から2、3個取っておくようにオトンに言っとく？』






出来ることなら直接体育館に

届けてあげたい気持ちやったけど、

それはなんか違う気がして言葉をつぐんだ。






治くんのRINEのトプ画はバレー部で並んで撮った写真。

女っ気ないなぁ。






『てか』

治「ん？」

『クラスRINEあるから
侑くん私のアカウント知っとる思うねんけど、
そっちで追加してくれても良かったよ？』

治「アイツに貸しつくりたないねん」

『貸しって笑 そんな価値ないで？わたしっ』

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