【HQ】婿に来てええですか【宮治】

14.人見知りしないタイプ ページ16

治side







走ってきたんか肩で息しとる、

さっき会ったばっかのご飯屋の一人娘。






ゼェハァゼェハァこっちまでよう聞こえてくる。







チラチラ見て誰か探しとるみたいやけど、

さっきの今やから絶対俺やろうな。






今まで接点なんてなかったんに、

キッカケって突然来るもんやな。






でもこんな急接近は、

かなり極端過ぎちゃいますか？神様...






俺を見つけてくれるん黙って待ってたけど







『あーすんませんっ！』

ア「んー？」







目の前を通ったアランくんに声掛けてもうた。

多分、人見知りとか絶対せんタイプやわあの子。







なんや回りくどい事考えとった自分が

アホらしくなって立ち上がる。








ア「おい治ー！！」

『あっ、おったおった！！』






俺のと思わしきシューズの入った巾着袋を片手に

上でブンブン振りながら無言の合図を受け取る。








銀「おい、走ってけや！！」







気持ちはな、走って早う受け取りに行きたいわ。

でもそんなん無理や。







なんやろ...さっき会ったばっかりやん。







いつかタイミングは来るて、

きっかけも来るて、

そんなん半分神頼みやったけど、ガチやったやん。







それなんに近づけば近づくほど、

目が合えば合うほど、







バレーの時よりも

遥かに緊張してんねん、俺。

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