【HQ】婿に来てええですか【宮治】

13.神様は意地悪 ページ15

治side







一人で急いどったんがオモロかってんけど、

店番してたっぽいし余裕なかったんやろうか。






最後まで笑顔やったけど、

時計チラチラ気にしとったしな。






仕込みとかホンマはやる事あって忙しかったんか？







いつもより塩気たっぷりのおにぎりを頬張りながら

ついさっきの出来事含め、いろいろ考えとった。








侑「なんや嬉しそうやんけ、サム」

治「お前にはこのおにぎり絶対やらんからな」







隙見て盗られるんが怖なって、

横に置いとったレジ袋をおにぎりごと自分の中に隠した。







侑「ほぉ〜んその感じやとやっと会えたんやなっ！」

治「なんのことや」







歯を見せてニタニタと笑っとる。

この顔は悪巧みの時の顔、だる。







侑「ほんっまわっかりやすいわぁ〜
意地でも俺に頼らんかったもんな！」

治「お前は信用出来んかっただけや」








通ってればいつか会えるやろ思っとったけど、

一年通っても全然会えへんし、

神様っちゅーのは思てたより全然意地悪やった。







銀「なに、何の話や？」

侑「サムのおにぎり見てみ！」

角「あー看板娘ちゃん？ついに？可愛かった？」

治「...あ？」








今この状況で、

サラリと会話に溶け込んできたコイツらは

面白そうな目でずっと俺を見とる。







俺言ったことないはずやのに...

何でバレてんねんッ。








侑「あそこに居るぞ」

治「は？雑なボケすんな…て」







チラッと視界に入った体育館の玄関口。






男しか居らん今日の体育館に

パッと見て女子と分かるそのシルエット。







待ってや...ホンマにおる。

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