【HQ】婿に来てええですか【宮治】

12.特別なお握り ページ14

治side






今朝は天気が良くて、空気もえらい澄んどる。






体育館の戸を全開に換気すれば、

清々しい気分やった。






受け取ったばっかのおにぎりはまだ少し温かい。

ひとつ片手に口が緩んだのが自分でもよう分かる。






気分がええのは、

天気のお陰だけちゃうもんな。







銀「おい治、朝飯食ってきたんちゃうん！？」

治「ここ来る間に消化した」

銀「はぁ、、」







銀は、俺が来て早々におにぎりを取り出したんで、

なんや有り得へん...みたいな顔しとる。







銀「ほんならそれ早よ食べて準備しい！」

治「おん」








いつもは、おにぎりが3個

収まりのいい小さめの手持ち袋。






でも今日は、






治「...ふっ、ぶっかぶかやんっ、
もっとええサイズあったやろ」







スーパーで使えそうなくらい大きい袋。

中でおにぎりとオマケにくれた漬物が踊っとった。







そんで袋の中には使い捨てのおしぼりが5個も入っとる。

俺、食べるん汚い思われてるんやろか、？







侑「あれサム、今日おにぎり食うの遅いな」

治「味わってんねん」

侑「んあ？」






ツムは俺をのぞき込むと不思議そうにしとった。







食べるのは勿体ない。

でも出来たての味を早う堪能したい。







そんな矛盾が生じてんねん。








大きい口でがぶり付けば口の中に広がる塩の塊。







治「ふっ……しょっぱ、！」

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