二人の女神~sho.ren~ (ページ35)

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twin venus_35 ページ35

＊永瀬side

妹「ねぇー廉教えてよおおお」

廉「お前教えてもいい点取らんやん」

赤点を取った事がない俺からしたら、こんなに手こずっている結が理解できひん。

廉「なんで何回も補習受けてんねん、1回で終わらせろや。鬱陶しいなぁ」

妹「だって点取れないから先生からOKでないんだもんっ」

俺の部屋に来ては、涙目で縋ってくる。

だったら最初っから勉強しとけって。

妹「ねぇマジで留年しそうで笑えないんだってー」

廉「んじゃぁAに教えてもらえや」

Aには悪いけど。でもアイツは妹の頼みやったら文句言わず教えそうやし。

妹「お姉ちゃん最近部屋でずっと電話してるから無理～」

廉「電話？」

そういや最近、Aの部屋からよく話し声が聞こえてくる。電話やったんか。

妹「多分平野くんだよ～。来週の日曜日遊園地行くんだって！！」

聞いとらんのに勝手に知ってまうAの最新情報。この前紫耀が教室で誘ってたけどガチやったみたいで、。

妹「ついにお姉ちゃんにも春が来たよ～！！」

廉「春ちゃうやろまだ…」

妹「邪魔したくないじゃん？だから廉にしか頼めないのっ！！」

新しい理由を付け加えてきた結やけど、コイツの本心を最初っから知ってるから、なんだか上手くかわせない。

廉「なぁ結」

妹「ん？」

やからもう、面倒やし直接言う事にした。

廉「お前はAと紫耀がくっ付いたら都合が良いと思ってんねやろ」

妹「……」

すぐに唇を噛むと目を逸らす。

結には簡単に思った事を言えんのに……何でAの前やと上手く言えんのかな。

妹「それは、……ごめん。でもお姉ちゃん楽しそうだし。あんなに乙女な顔してるの初めて見るから私はデート楽しんできて欲しいんだよ、それは妹としてのシンプルな気持ち」

廉「お前って実は姉ちゃん大好きよな」

妹「そうかな？へへっ」

劣等感に溺れてるかと思えば、ちゃんとした姉妹愛を見せてくる結がどこか健気に思えていた。

廉「なんか、ソワソワすんねん、」

妹「ん、相手が平野くんだから？」

廉「それもあるけど…Aが割とその気やから」

見てれば分かる……あんなん恋してる顔やん。

いちいち照れたり緊張したりしてさ…なんやねん。
俺には1度もあんな顔せん。

紫耀の前やと、あんなに分かりやすいもんなん、？