twin venus_36 ページ36
*永瀬side
別にAが誰を好きになろうと勝手やし。
その勝手に踏み込んで、俺が口出しなんてめちゃくちゃウザイ奴やん。
でも、ずっとそういう影を作ってこんかったから。どこかで安心しきってた。
廉「恋愛っけのないAも、いよいよなんかな」
妹「世の中うまくいかないね、……よしっ分かった!」
廉「何がや」
結が急に思い立つ時は大抵しょうもない事で。
妹「デート当日、2人を尾行しよう!!」
廉「……はッ、!?」
案の定そのまんまやった。
廉「アホか、んなしょうもない事するか!」
妹「じゃぁデートから帰ってきたお姉ちゃんに根掘り葉掘り聞く?」
廉「あ?」
妹「幸せオーラ全開で帰ってくるよ絶対っ!!」
軽い脅しに近い。
俺を乗り気にさせようとコイツも必死みたいやわ。
廉「てか幸せオーラとか言い切んなや、」
妹「じゃぁもしそうなった時この前みたいな態度とるの?お姉ちゃん傷付くよ〜?」
俺がガキなんか?
俺の好意知ってて全然気にしとらんAの方がタチ悪いって……それじゃぁ理由としては弱いんか、?
妹「暴言吐いて関係が今よりもつれるだけだよ。目に見えてるもん。自分の目で確かめた方が早いじゃん」
廉「お前はほんまに…なんやねんっ」
味方なんか敵なんか、もうよう分からん。
ただAに執着してるんは……一緒やろな。
__________コンコンっ。
廉「なんや」
俺の部屋の窓を挟んで、結の部屋からノックされる。
窓越しにぼんやり写るそのシルエットはAやった。
『ねぇ廉ー!部屋に結ちゃんいるー?』
昔は勝手に入ってきてたんに、今じゃ窓を開けるもしない。勝手に線引きされてんねん。
妹「いるよー!どうしたの?」
結が自分から窓を開けに行くと、ファッション雑誌を大事そうに両手で抱えているAがおった。
結が雑誌を読んでるのはよう見掛けるけど、Aの場合は、手に持ってるだけでも珍しい。
廉「なんやそれ、買ったん?」
『え、あっ、うん。可愛いなぁ〜と思って買ってみたんだよねっ』
恥ずかしそうなんにどこか嬉しそうで。本屋でAが小説以外を買ったんか?普通に有り得なかった。
妹「でっ要件は〜?」
『あのさぁっ……紫耀くんって、どういう格好が好きだと思う?』
うーっわ、最悪や。
そんなんお前らの家ん中でやれよ。
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きょん(プロフ) - 廉くん派です。続きが気になります! (2022年10月27日 14時) (レス) @page32 id: 4cb7560b67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:muhe | 作成日時:2022年9月8日 22時