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*降谷side
『松田くんここ、切れてるよ?』
松「んあ?」
彼女の優しく微笑む姿…
傷を負うと無条件に手当てをしてくれるその人柄。
そして…絆創膏を貼る時のその仕草が
松「おいA」
『ん?』
松「絆創膏くれ」
『え、また怪我したの?』
少し前まではあんなに拒んでいたのに、今じゃ自分から要求している。
どういう感情の変化なのか、傍から見ていてとても面白い。
松「鬼公に頼まれて車いじった時にちっとな」
『もう、ほんとに気を付けてね?』
呆れ顔の彼女だが、世話好きなのもあってかその表情は満更でもなさそうだった。
松田の指に絆創膏を貼るのは、もう日常的なこと。彼女からしたらほんのちょっとの出来事なんだろうけど……
相手がどんな気持ちでいるかも知らずに、ほんと罪深いと言うかなんというか。
伊「松田。お前最近よく怪我するな。大丈夫か?」
松「おうこんなのどうって事ねぇよ」
萩「その割にはAちゃんに絆創膏貰うのに必死なんだよなぁ〜陣平ちゃんっ」
松「…チッ」
さすがにもう否定が苦しいのか、舌打ちをすると萩原を強く睨んでいる。
諸「手先が器用だからそういう作業で怪我するのはほんと珍しいよね」
ヒロもそう言うのには少し疎いようだった。
降「どうせ、わざとなんだろう?」
諸「えっ!?」
伊「そうなのか?松田」
松「おい勝手な事言ってんなッ!!んなわけ……」
萩「ふッ。降谷ちゃんにバレてやんの。ウケるぅ」
萩原ももう気が付いてるみたいだが、どうやら班長とヒロは無頓着のようだ。
伊「でも何でそんな事する必要があるんだ?」
降「怪我をしたら彼女が無条件に絆創膏を貼ってくれるからさ」
諸「んえ?その為に態と…、?」
彼女と関わるのには、それが1番確実な方法だろうからね。
−−−その日の夜。
月の光だけが照らす屋上で寝そべる松田に話し掛ける。
話の内容は前々から気になっていた彼の父親の誤認逮捕、そして和解した後には……
松「飛んだ上から目線だな…」
降「僕にも経験があるからだよ…ある女性に会うために毎回怪我をしてたからな」
松「けッ、お前案外チャラいのな」
降「だろ?」
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初子(プロフ) - お久しぶりです!面白いので続きがとても気になっています! (2022年6月6日 22時) (レス) id: edceae0036 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:muhe | 作成日時:2022年5月22日 19時