ガラスの靴すら ~Yuta.Kishi~

cinderella_93 ページ45

＊廉サイド







Aには笑ってて欲しい。






それはいつだってどこだって…心からそう思っとる。








でも、







それは俺の前だけでええと思ってしまった。








そんな俺の想いはいつから狂い始めたのか…









俺の前だけでそんな顔してて欲しい。







他のやつに向ける笑顔なんて、








楽しそうな顔なんてムカムカして認められへん。









純粋にあいつの恋を応援してたはずやのに、、







俺にはAが必要すぎた。








Aじゃないと、駄目すぎた。









Aがどうしたいかなんて、そんなのとっくの昔から気付いとる。








なんなら最初からずっと…









けどそんなのあんまり過ぎて。








俺の我が侭にアイツは付き合ってただけやったんかな、。








俺を見捨てた先に望んでいたものがある。








それはよう分かっとるけど、








でも残された自分が辛すぎて、








それをどうしても受け止められない…








Aを先に帰らせて岸くんと2人で話を進めた、。









廉「Aはもう俺のやねんッ勝手に手出すなやッ」








いつだって俺は必死だ。







そんぐらいAが好きやから。








Aを盗られるのが心からほんまに嫌やから。









それは岸くんやって同じ事やと思うのに









岸「必死だな…」









いつだってどこか冷静なのが気に食わない。









岸「そんなにAじゃなきゃ駄目なの？」







廉「は？何が言いたいん？」









その言葉に苛立ってムカついて…







でも、








岸「いや？ただ、俺がAと付き合ってた時お前は容赦なくAに手出てたなぁって」







廉「なんなん…嫌味ッ？」







岸「違うって、そんなに必要としてんだったらちゃんとアイツの事考えてやれよ」







廉「言われなくてもちゃんと考えて…」







岸「考えてねぇよ」







はっきりそう言われてしまうと、もう何もかも壊れかけてしまう。







俺はただ、好きなだけやのに、。







Aと幸せの向こう側を見たいだけやのに…








なんで、なんで俺じゃアカンの？







俺じゃ岸くんの代わりは何をどう頑張っても出来へんの、？

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