2人だけの音 ・静かなオーケストラ ページ22
静かなオーケストラの作業は判定を普通にしなければならない。だが、Aの場合は良いでも何も起こらないのだ。
それはAが気に入られているからだろうか。それとも音楽に興味を強く示してくれたからなのだろうか。
『今日の調子はどう？』
「……今日は演奏日和ですね」
『気分が良いなら良かった！』
大体そう答えると次の作業の時に演奏しだす。演奏が終わるとエネルギーをかっさらっていくので周りからは嫌われているが、Aはそう思わなかった。
「今日の演奏ですが、Aさんも参加しませんか？」
『自信ないけど……良いの？』
「……言い間違えました。演奏では無く、ダンスでもしようかと。」
『ダンス？ 余計分からないよ？』
「大丈夫です。私がリードしてあげますから。」
『……なんでダンスにしたの？』
彼はいつも指揮棒を持って演奏をしている。が、今日は指揮をしないらしい。
「たまには指揮者という役目から抜け出したくなりまして……」
『気分転換ってことかな？』
「まぁ、そういうことです。」
ダンスをすると言ってもどこでするのかによって恥ずかしさが変わる。……いつもの台の上だろうが。
「……とにかく、私が演奏し始めたら来てくださいね。」
『うん。分かった』
この約束を忘れる事なんて無いのに。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
_____ 静かなオーケストラが脱走！
「あぁ……エネルギーがぁ……」
「もっと仕事しないといけないの？」
職員のみんなは絶望している。Aを除いて。
「Aさーん？」
『今来たから！』
行ってみると第三楽章まで進んでいた。他の職員は精神を狂わせるだろうが、Aには効かない。
「ほら、ここですよ」
指揮棒を持たない方の手でAの手を掴み台の上に上がらせた。
「今日だけは引き立たせる役では無く、引き立つ役になりたいのです。」
そう言って指揮棒を落とした。小さな音を立てて落ちたが、彼は気にしていない。
指揮棒を持っていた手でAの手を握り、腰にも手を寄せた。
『……自分、こんなダンスした事無いなぁ……』
「大丈夫です。十分に美しいですから。」
___貴方と私だけ聞こえる素晴らしい音楽と踊れるなんて最高です。
____愛していますよ。
『……自分もです。』
________
静かなオーケストラ……紳士枠……好き……
守るべきもの ・とある3匹→←来ないなら無理やりに ・赤ずきんの傭兵
今日のアブノマ
夢見る流れ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 24人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヤラ(プロフ) - 静オケ確かに紳士っぽい！(二重の意味で)そう言うば掻っ攫ったエネルギーどうするんだろ…？ (4月6日 23時) (
レス) @page22 id: 1eee7b043d (このIDを非表示/違反報告)
ヤラ(プロフ) - 赤ずきんさん…ｱﾘｶﾞﾀﾔｰ…ｱﾘｶﾞﾀﾔｰ…じゃ…この拘束具解いてください…赤ずきんさん！(？) (4月5日 11時) (レス) @page21 id: 1eee7b043d (このIDを非表示/違反報告)
かおり(プロフ) - ヤラさん» お、凸ってきますね！(心に余裕が出てきたんですけど……) (4月3日 11時) (レス) id: c77d3c6553 (このIDを非表示/違反報告)
ヤラ(プロフ) - ﾅｶｰﾏ(今は愛知に住んでます)！！白夜か罪善さん行ってみ！精神回復するで！(？) (4月3日 11時) (レス) @page20 id: 1eee7b043d (このIDを非表示/違反報告)
ヤラ(プロフ) - …！！！(ひらめくな)罪善さんと白夜のあれ(懺悔)が聞こえるのでは⁈(？) (4月1日 13時) (レス) @page18 id: 1eee7b043d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かおり | 作成日時：2024年3月9日 21時
