―抜毛症― ―N×S―part２ (ページ2)

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■―３２― ページ2

和也side

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彼を間近で見た時の第一印象は

「美少年」

とにかく、これが彼への、最初に感じた印象だった

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智が美少年やらイケメンやらって

彼を絶賛してた気持ち、わかるな

おまけに落ち着いたトーンのハスキーな声

知的な雰囲気

こりゃあモテるな！って心の中で納得した

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和(でもー)

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智の言ってた通り

この子、そのうち………闇に落ちるね

てゆーか

もう落ち始めてる

本人は気づいてないかもしれないけど

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自分が壊れ始めてる事に気づかないなんて

………かわいそうな子

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「櫻井くん、また…潤くんが来てるよ」

翔「あ…了解

雅紀…ちょっとごめんな。この問題解いてて」

雅「うん………」

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席を立って、櫻井くんは

教室のドアの所に立ってる

やたらと顔の濃い美少年の所へと………

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雅「…ねぇ…二宮くん………」

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ジーっと櫻井くんを観察してると

急に声をかけられた

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和「…何？えっとー…誰だっけ？」

雅「あ…俺、相葉雅紀。よろしく

…ねぇ、翔ちゃんの事

さっきからずっと見てるけど………ファン？」

和「別に…。ファンってわけじゃないよ」

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別にあの子のファンじゃない

ただ、気になってるだけ

櫻井くんに、ちょーっと興味がある。ただそれだけ

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雅「そうなんだ…。ねぇ、二宮くん

…翔ちゃんね、本当に優しい子だから

これから…仲良くしてあげてね…」

和「………」

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僕はジーっと相葉くんの顔を見つめて

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和「…ねぇ、その怪我…どうしたの？」

雅「えっ………」

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気になった事を直球に聞いた

相葉くんは頬と額に絆創膏を貼ってた

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雅「これは…転んだだけだよ

俺ってさ、すっごいドジだから～」

和「でも、転んで…そんなトコ、怪我するかな？

ちょっと…不自然じゃない？」

雅「それはっ…………………」

和「まっ、言いたくないなら言わなくていいよ

…無理して聞くつもりはないから、安心して」

雅「…そっか。ありがと………」

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小さく笑って、雅紀くんは

視線を教科書に戻した

…と、思ったら再び僕に視線を移して

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雅「…二宮くんってさ

何で…謹慎処分になってたの？

正直、問題起こしそうな子じゃないのに」

和「べっつにー」

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ストレートな質問に、素っ気なく答えて

口から大あくびが出て、机に突っ伏した

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