■―２９― ページ29
智side
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智「あー………疲れたぁ………」
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家に帰宅した頃には
もうクタクタになってた。今日も疲れた
非常に疲れた。精神的にかなり疲れる
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あの我儘モデルの相手、いい加減にウンザリ
そりゃあスタイリストの仕事は楽しくて
やり甲斐はあるけどさー………
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智「ちょっと、和。僕、疲れてるんだよ？
お出迎えくらいはしてほしいなぁ」
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リビングに行くと
和は寝転がりながら雑誌を読んでいた
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和「あ、帰ってたんだ。お帰りー」
智「帰ってたんだって…酷いなぁ〜」
和「おじさん、なんか老けた？疲れた顔してるよ？」
智「おじさん言うな。まだ若いっての！」
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………なんて
いつものやり取りをしながらも
和の隣に寝転がって、何の雑誌を読んでるのか見てみた
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智「って…コレ。翔くんが載ってるメンズ雑誌」
和「うん。そっ！買っちゃった」
智「…ぅわ。しかも表紙も翔くんじゃん」
和「うん、そう。だから買ったんだよ」
智「お金の無駄だよ。こんなのすぐ資源ゴミに出そうよ」
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すると和はクスッと笑って
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和「…そんなに、嫌い？」
と、上目遣いで聞いてきた
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智「何が？」
和「この…櫻井翔が、嫌いなの？」
智「…うん。嫌い。ってか、大嫌いだし」
和「へーえ………」
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和は知らないからいいけど
こいつの相手は本当に疲れる
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和「まぁ…確かにプライド高そうだよね
だからきっと………敵も多いだろうね」
智「多分学校では
みんなの嫌われ者なんじゃないかな」
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そう言いながら、再び雑誌に視線を移した
翔くんって
本当に見た目は良いのになぁ………
これで性格が曲がってなければ、完璧なのに
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智「そういや和、ちゃんと明日の準備した？」
和「あ…まだ。智、やっといて」
智「えー、それくらい自分でやりなって」
和「………学校、面倒くさい」
智「…もう謹慎処分になんてなるなよー？」
和「はいはーい………」
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和は緩い返事をした。こりゃあ懲りてないな
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智「ねぇ………和ってさ
もう芸能界には興味ないの………？」
和「…ないね。あんな、いろんな感情が
ドロドロと渦巻いてる世界なんて…真っ平ごめんだね」
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作者名：みったん
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mittan/
作成日時：2014年4月7日 23時
