化け物が百六匹。 ページ19
「……あ゛？」
「表出ろやミイラ野郎」
急に、何の前触れもなくダン！と荒く殴られた俺の机と、視界に入ったツンツン頭。
俺より身長の低いソイツは、必然的に俺を見上げる形になる。
ソイツは俺を睨み殺そうとでもいうように、いつもより濃いその赤い瞳で俺を俺より低い位置から睨み上げていた。
「……あ゛ァ？」
要するに。
コイツは、このクレイジー爆発クソゴミ野郎は、俺に喧嘩を売っているのだ。
カッと頭に血が上った。
「ふざけんな誰がテメェの命令なんか聞くかクソ野郎。偉そうにしてんじゃねェカスぶっ殺すぞ」
「やれるもんならやってみろやクソザコが。いいから表出ろっつってんださっさと動けノロマ」
「それが人にもの頼む態度かよゴミ。んなに外出て欲しいならそのイカれた頭床に擦り付けて必死に懇願しろや。一之瀬様お願いします、外に出て下さいってよォ」
「アァ？！調子乗んのも大概にしろよカス！！」
「あ゛ァ？！そりゃテメェだろいい加減にしろクズ！！」
思いついた言葉を思いついたままに並べてソイツに浴びせる。
どんどんヒートアップしていく喧嘩は収まる様子も無く、チビやもじゃ男が慌てて止めようとしたが邪魔すんじゃねぇと叫んだ目の前のクソ野郎によって弾き飛ばされた。
「うう、どうしよデクくん。相澤先生呼んでくる？」
「……うん、そうしよう」
「！ 余計な真似すんなっつってんだろぉがクソデク！！んなに殺されてぇか？！」
「じゃあもう少し落ち着いてよ！こんなに騒いでたんじゃどっちにしろ先生は来る！そしたら君は困るんだろ？！」
「……！！」
掴みかかる勢いで吠えたクソ野郎にもじゃ男は一瞬怯んだが、すぐに手を強く握ると負けずに叫び返す。
その言葉が図星だったのか、ソイツは頭をグシャグシャと掻き毟りあああと唸ると、もじゃ男の肩をドンと突き飛ばし、感情を無理矢理抑えたような声で「てめぇが俺に命令すんな」と吐き捨てた。
「俺を無視してんじゃねェよクズ」
俺に喧嘩売っといて何俺をスルーしてんだよふざけんな。
イラついた俺がソイツを殴ろうと近づいていくと、ソイツはビッ！と俺の顔をかなりの勢いで指差した。しかも、後一歩前に出てたら完全に目に刺さってる程の距離で。
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名前決まらないドン(プロフ) - 戻ってくる事を祈って待っております (2019年5月11日 13時) (
レス) id: 54f25622c3 (このIDを非表示/違反報告)
あげあげ！ - 主人公のツンツンデレ具合がちょうど良すぎて死にそう(吐血) (2018年7月16日 23時) (レス) id: 94845ca325 (このIDを非表示/違反報告)
●龍●(プロフ) - うふさん» あなた様にこの小説が読み返されていることがとても幸福です！確かにみんな格好良いですよね…！ (2018年7月14日 13時) (レス) id: 5b64b63f06 (このIDを非表示/違反報告)
うふ - 読み返すたび毎度思う、全キャライケメン。 (2018年7月12日 3時) (レス) id: 54f25622c3 (このIDを非表示/違反報告)
●龍●(プロフ) - 餅原 葵さん» 初めまして、コメントありがとうございます！一之瀬君が人気でとても嬉しいです…！そう言っていただけて本当に有難いです！更新頑張らせていただきます！ (2018年7月3日 18時) (レス) id: 5b64b63f06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：●龍● | 作成日時：2017年12月25日 19時
