【HQ】ゴミ溜め四人衆、見参。【稲荷崎】

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今いた2組からトイレの方向に、7組へ逃げ込んだ。

多田のいるクラスである。


「武井思ったよりヤバいヤツだった」

「声デカいねん」


廊下に連れ出され、いつも昼を過ごしているところへ行くと、水瀬と笠川が脱出済みだった。


「ねえヤバいよアイツ」

「知っとる知っとる」

「そんな？」


何も知らない水瀬に見たものを伝えると、彼女は勢いのままそこにあった丸椅子をを足の裏で蹴った。

凄い音で椅子はひっくり返った。



「別れてくれ頼む頼む頼む」

「や、別れんのは困る。研修まで待ってもらわないと」

「もう殺せば？」

「それしかない」



何故ここまで荒ぶることがあるのか。

理由は簡単、私たちには彼氏がいないからである。

彼氏がいれば全然優しい気持ちで全てを許せるし、みんなとともだちになれる。




「えーマジでどうしよ。ヒロ研終わった。世界殺す」

「はよ戻ってやりや。宮絡まれとるんやろ」



その時、チャイムが鳴った。

3限の終わりの知らせである。


土曜日は3、4限がロングホームルーム(LHR)なので、まだまだ先は長い。

デッカくため息をついて、立ち上がった。






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「鈴木ー、岩国と尾道どっち行きたいー？」

「え、何その選択肢」

「泉川か、武井か」

「絶対自転車乗る」

「錦帯橋見たないの？見たいよな？」

「……」





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