my pride ページ35
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次の月曜の朝、ハリーのもとには「ザ・クィブラー」が一部と、大量の手紙が届いた。
記事が完成して雑誌に載ったのだ。
手紙の内容は、ハリーを非難するのが半分、信じるというのが半分、どっちつかずなのが少しで、ハーマイオニーは満足げだった。
朝食の席だったので、アンブリッジがそれを見咎め、また「尋問官令」を出したが。
〈「ザ・クィブラー」を所持しているのが発覚した生徒は退学処分に処す。〉
ハーマイオニーはこの告知を目にするたびにますますうれしそうににっこりした。
「いったい、なんでそんなにうれしそうなんだい？」
ハリーが聞いた。
「学校中が、一人残らずあなたのインタビューを確実に読むようにするために、アンブリッジができることはただ一つ。禁止することよ！ユリの言った通りになるわ」
実は、「ザ・クィブラー」に寄稿するにあたってアンブリッジについて悩んでいたハーマイオニーに、ユリが助言したのだ。
そして、どうやらユリが図星だった。
学校のどこにも「ザ・クィブラー」のクの字も見かけなかったのに、その日のうちに、あらゆるところでインタビューの内容が話題になっているようだった。
教室の前に並びながら囁き合ったり、昼食のときや授業中に教室の後ろのほうで話し合ったりするのがハリーの耳に入ったし、ハーマイオニーの報告によると、古代ルーン文字の授業の前にちょっと立ち寄った女子トイレでは、トイレの個室同士で全員その話をしていたと言う。
「それで、みんなが私に気づいて、私があなたを知っていることは当然みんなが知っているものだから、質問攻めに遭ったわ」
ハーマイオニーは目を輝かせてハリーに話した。
「それでね、ハリー、みんな、あなたを信じたと思うわ。本当よ。あなた、とうとう、みんなを信用させたんだわ！」
先生方は生徒よりもっと顕著だった。
スプラウト先生は、ハリーが水遣りのジョウロを先生に渡したことで、グリフィンドールに二十点を与えた。
フリットウィック先生は、「呪文学」の授業の終りに、にっこりして、チューチュー鳴く砂糖ネズミ菓子を一箱ハリーに押し付け、「シーッ！」と言って急いで立ち去った。
そしてそのおかげで、ハリーはチョウと仲直りできたようだ。
その夜、グリフィンドールの談話室で、ハリーは英雄だった。
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作者名：にはろ | 作成日時：2023年2月18日 22時
