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「Hi, シュガー。お話ししようぜ」

「……えっ」


標的にされたハッフルパフの1年生が困惑に声をあげた。

パーティーに途中参加してきてさっきまで黙々とチョコクロを頬張っていたダウナーハンサムな先輩が、急に一年坊主の自分に話しかけてきたから。


ハンゾーはその1年の隣にいた3年の男の子の首根っこを掴み上げスリザリンのテーブルに捨てると、190センチはあろうかという巨体を折り曲げて作った隙間に座った。

ものすごい音を立ててスリザリンのテーブルに置かれたマッシュポテトの山に突っ込んだハッフルパフの3年生は、顔色も体も真っ白にしてそのままテーブルから転げ落ちた。

リドルはすぐそばに頭から転倒した彼に目を見開きながら眉を顰めるという器用な芸当をして見せる。


大広間が騒然とする中、立ち上がったのはやはりこの男だった。


「ハンゾ〜、お前、ずっと首輪つけてないとダメか?」

「え?自分はこの赤いやつがウマいか聞こうとしただけなんですけれども」


悪びれもしない、否、おそらく今自分がどれほど狂った行動をしたか理解していないこの男に、セブンはニコ…と笑う。

全校生徒、教職員が固唾をのんで見守る中、セブンはまずレイブンクローのテーブルに行った。

その寮の寮長であり、机に突っ伏して寝る寸前だったバタフライ・レクイエムを叩き起こして首根っこを掴み、ハッフルパフのテーブルまで持っていく。

どこからか取り出した手錠でハンゾーの手首と彼の手首を繋いで、パンパン、と掃除のあとみたいに両手をはたいた。


そして、未だ静まり返ったままの大広間をつかつかと歩き、グリフィンドールのテーブルの前で立ち止まり。

寮長なのに隅の隅で縮こまっておどおどしていたガーベラ・ゴーントと目を合わせる。

「えっ」という顔をしたガーベラの隣に座り、「ふう」とかいてもいない額汗を拭う仕草をした。


「え……?陽キャ怖すぎる……何故ここに座る……?」


ビクつくガーベラに追い打ちをかけるように、ホグワーツ陽キャナンバーワン(ガーベラ調べ)のこの男は彼女の肩に腕をかけた。


「マジで、ハンゾーのやんちゃには手ェ焼くよな〜。な、ベラ?」

「……」


ガーベラはマジで死にそうになりながらなんとか意識を保った。






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作者名:みや。 | 作成日時:2023年1月31日 12時

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