boil at... ページ26
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「まだそういうことしてるんだ」
怒ったユリがこれほど恐いことを、ハリーは出会って四年目にしてはじめて知った。
さっきまで、スネイプの誕生日プレゼントに地中海の珍しい昆布をあげたのだと満面の笑みで話していたのに。
まだ二口しか飲んでいないバタービールをテーブルにガン！と置き、ゆら、と立ち上がる。
「ハリーとハーマイオニーがどうだの」
ゆっくり、ゆっくり歩をリータ・スキーターの方へ進める。
「ダンブルドア先生がなんだの」
とん、とん。
「ハグリッドのお母さんがだれだの」
……とん。
「飽きないね？」
『三本の箒』中がしんとなっていた。
ユリは大声をあげてはいないのに。
マダム・ロスメルタはカウンターのむこうで目を凝らしていた。
注いでいる蜂蜜酒が大だるま瓶から溢れているのにも気づいていないらしい。
温厚なユリがなぜこれほど怒っているのか。
それは、リータ・スキーターがまた、「ダンブルドアの『巨大な』過ち」などというタイトルでハグリッドの半巨人を散々こき下ろしたからだった。
別にいいじゃん、ハグリッドがなんでも。
部外者が口出しすんなよ。
そう怒っているユリは、椅子に座ってこちらを見上げたまま固まっているリータ・スキーターを見下ろし、口を開く。
「なんか言うなら言いなよ。終わらないでしょ」
「ッ読者には、真実を知る権利があるのよ」
「そうかもね」
「バカな小娘のくせして。わかりもしないのに、わかったような口をきくんじゃない」
彼女は、ほとんど癇癪を起してキリキリ叫んだ。
それを、ホワイトブルーが冷たく見下ろしている。
暖かいはずの店内の空気が一月の外気のように冷え切って、人々の肌を刺す。
その痛みはユリの怒りの無差別の攻撃のようであって、誰も動くことはできなかった。
リータ・スキーターは、座ったままいつの間にか壁際に追い詰められていた。
「あんまり周りの子怖がらせたくないし、問題も起こしたくないけど。友達のこと傷つけられたら、それは怒るよ。ねえ」
「ヒッ……」
瞳が、キラリと光る。
「次こういうことあったら、どうなると思う？」
私もわかんない、アハハ。
そこで、ユリはやっと笑った。
「いつもの笑みを取り戻した」とは言い難いものの。
彼女は振り返って、三人に言った。
「行こ」
「ど、どこへ？」
「ハグリッドのとこ」
今度こそいつもの笑みを取り戻して、ユリは答えた。
「ともだちのところ」
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あまね(プロフ) - いっぱいちゅき！ (2023年2月12日 23時) (
レス) @page46 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ダイアナ(プロフ) - 不死鳥の騎士団編がみたいだけなのにTwitter運営さんはそれを許してくれないようですかなし (2023年2月12日 14時) (レス) id: 29bd455e8b (このIDを非表示/違反報告)
ダイアナ(プロフ) - みや。さん» ま、また凍結されてますね、、、ついてないですね、、、🥺 (2023年2月12日 14時) (レス) @page46 id: 29bd455e8b (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - みやさんの不死鳥の騎士団見たいですね(๑•̀ㅁ•́ฅ✨ (2023年2月11日 19時) (レス) @page46 id: b396ddc2bf (このIDを非表示/違反報告)
みや。(プロフ) - ダイアナさん» 一週間が経ってしまったので、移行しました。よろしくお願いします🙌 (2023年2月10日 13時) (レス) @page46 id: f8ad011ce4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや。 | 作成日時：2022年9月21日 19時
