【HP】血は水よりも濃し【アズカバンの囚人】 (ページ3)

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Professor! ページ3

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「あっジョン！こら！スキャバーズは食べ物じゃないよ」

去年はこのカラスを日記から引き離すのに必死だった。

今年はスキャバーズから引き離すのに必死である。

今年は、と書くが、実はこれはジョン・ドゥがウィーズリー家のネズミと邂逅してから度々起こっていた攻防である。

「〈闇の印！闇の印ィーッ〉」

スキャバーズの周りでばさばさ飛んでいるジョン・ドゥをやっとこさ籠に追いやり、汽車の乗務員に荷物と一緒に預けた。

いつもコンパートメントに一緒に乗せているけれど、今年は特にジョン・ドゥの食欲が激しいようなので致し方ない。

その一時間と少し前の決断を、ユリは後悔することになった。

目の前にいるこの恐ろしい黒い影を、ジョン・ドゥなら追い払ってくれたかもしれないから。

汽車の中に上がりこんで、コンパートメントの中にまで入ってきた得体の知れない何者かが、ガラガラと音を立てながらゆっくり息を吸い込んだ。

視界が調子の悪いテレビのように明滅した。

くたびれて寝ていたあの先生が動いたのが視界の端で見えた。

かと思うと、辺りが炎に包まれていく。

一つ瞬きをすると、白いぼうっとした光が……オオカミに見える……あのフードの化け物に襲い掛かる。

ふと横を向くと、建物が燃えていた。

見たことがある気がする。

なんだっけ……。

「ユリ！」

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