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急に名前を呼ばれ、前の文を申し訳程度にしか聞いていなかったユリは慌てて背筋を伸ばしたが、しかし話の流れがよくわからず困ったようにダンブルドアを見返した。
すると、ちゃんと話を理解していた器用な双子の片方……ユリの予想だと、多分ジョージだ……が、ユリに耳打ちした。
「ユリの大冒険に校長先生が点数をくださるそうだぜ」
「その通りじゃミスター・フレッド・ウィーズリー」
「僕はジョージです先生！」
今のが聞こえたのか、とジョージが苦笑いをこぼしながら訂正する。
「これは失敬。さて、ミス・グリンデルバルドは、泣く子も黙るホグワーツの夜で、冷静な判断をもって仲間を助けるべく行動した。それを称え、グリフィンドールに30点を与える」
ユリは、今言われたことにあんまりびっくりして、途中まで双子に持ち上げられているのに気づかなかった。
いつまで気づかなかったと言われれば、大広間に爆発のような歓声が湧きあがったときまでだ。
その歓声にもう一度びっくりして、ユリはようやく我に返ったのだった。
ロンにハーマイオニーにハリーに、さらにはネビルまでが加点され、ビリだったグリフィンドールが一気にトップへ躍り出たところだ。
フレッドとジョージ、ハリーたち三人はもちろん、パーシーや、他の寮の知らない先輩までもがユリにキスをした。
ユリは今までで一番、きっとこれからを含めても一番であろう祝福の大騒ぎにもみくちゃにされて死にかけた。
パーティーでは愉快な音楽が流れて、最初にフレッドと踊ったことは覚えているが、あとはまったく記憶にない。
ユリが翌朝起きると、全員酔っ払いの行き倒れみたいな格好で談話室で倒れていた。
誰のものかもわからないいびきが聞こえる。
どうやらユリの起きたのが一番乗りのようだった。
時計を見ると、6時を指し示している。
最後の記憶が2時だから、4時間眠って、多分いびきのせいで起きたというわけだ。
ユリは寝覚めのいい方なので、脚に乗ったロミルダ・ベインを退かして起き上がった。
シャワーを浴びて、6時半。
きっと今日はブランチになるだろうから、食事には大分早い。
しかしそのとき、いびきに紛れて間抜けな音がユリの腹から鳴った。
彼女は燃費の悪い子どもで、昨夜あれだけ飲み食いしたのにもう腹が減ったというのである。
しかたがないのでキッチンから食べ物を失敬しようと寮を出た。
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にはろ(プロフ) - 理緒さん» ご意見ありがとうございます！修正しました。今後ユリという名前に関する記述が少し出てくるかと思いますが、無視していただければ大丈夫です。 (2022年4月19日 21時) (
レス) id: f8ad011ce4 (このIDを非表示/違反報告)
理緒(プロフ) - 名前ってユリになってるんですがリノを使いたいのですが変えれませんか？ (2022年4月19日 10時) (レス) id: 946438c0c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや。 | 作成日時：2022年1月24日 13時
