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「まあまあかわいいお嬢ちゃん、こんな夜中にどこへ行くの？」
「友達の咳が止まんなくって、マダム・ポンフリーに薬をもらいに行くんです。きっとすぐ戻るよ」
「そういうことなら私が行くわよ？」
「ううん大丈夫。起こしてごめんなさい」
誰かが言った。
ゲラート・グリンデルバルドは詐欺師だと。
その血を受け継いだユリはやはり嘘をつくのがうまかった。
「太った婦人」は寝ぼけていたので、簡単に納得してすぐにユリと、見えない三人を通す。
廊下に出たところで、ユリと三人は反対方向へ歩き出した。
これ以上のスリルはなかった。
向こうの鎧人形がフィルチに見えたし、風の音が似ても似つかないのにミセス・ノリスの足音に聞こえた。
特にピーブズには気をつけなければならないが、今ヤツはハリーたちにちょっかいをかけているので実は心配の必要がない。
しかし、聡いユリはふくろう小屋のある塔への階段に足をかけたところでピンとくる。
大魔法士ダンブルドアに必要なのは、一年坊主のふくろう便などではなくて、賢者の石を隠してある場所へ行くための手段ではないか？
きっと守りは厳重に厳重を重ねているはずだ。
ホグワーツの優秀な魔法使いたちが何人も束になって罠を仕掛けているのだから、たとえダンブルドアでも容易には破れない、なにか…。
さて、ハグリッドは誰が守りを固めていると言っていたか。
たしかスプラウト先生に、フリットウィック先生に、マクゴナガル先生に、それからクィレル、ダンブルドアは本人だから問題ではない。
それから、スネイプ。
ユリは再びピン、ときて、指を鳴らそうとしたがスカ、と空を切った。
薬草も複雑な呪文も、ダンブルドアにとっては大した問題じゃない。
でも、魔法薬はどうだ。
魔法薬はその実物がなければしょうがない。
自動で補充される、くらいの細工はありえなくもないが、念には念を入れて損することもない。
そう思い立って、ユリは地下へ駆けた。
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にはろ(プロフ) - 理緒さん» ご意見ありがとうございます！修正しました。今後ユリという名前に関する記述が少し出てくるかと思いますが、無視していただければ大丈夫です。 (2022年4月19日 21時) (
レス) id: f8ad011ce4 (このIDを非表示/違反報告)
理緒(プロフ) - 名前ってユリになってるんですがリノを使いたいのですが変えれませんか？ (2022年4月19日 10時) (レス) id: 946438c0c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや。 | 作成日時：2022年1月24日 13時
