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ユリはマクゴナガル先生の作った、クリスマスに寮に残る生徒のリストに名前を書いた。
ヨーゼフが自分の会社の支部の不始末で、クリスマスというのに出張に出るからだ。
でも別に良かった。
ヨーゼフは何故かクリスマスが嫌いなようで、いつも無理をしてたった一人ユリだけのためにケーキやらツリーやら、プレゼントやらを用意してくれていると知っている。
今年から気を遣われずに済むなら、少し会えないくらい我慢できた。
それに、ハリーもロンも残ると言うし。
ハーマイオニーは残念ながら帰るそうだけど。
休暇が始まってからというもの、ユリは一人で図書室に入り浸っていた。
ニコラス・フラメルという人物について調べるように、ハーマイオニーに言われているからだ。
ハリーとロンも一緒にいたはずだが、二人はスッカリ忘れて楽しくおしゃべりに徹しているようだった。
それに関しては何も思わない。
おしゃべりって楽しいよな、と思うだけだ。
その穏やかさはロンに、ユリは怒りの感情を知らないんじゃないかと言わしめるほどで、たしかに彼女はホグワーツに入ってこの方怒ったことが無い。
それは感情が欠落しているとかそんな話ではなくて、ユリが父やおじいちゃんから愛をいっぱいに貰って育った証拠だった。
アッチにもコッチにもフラメルの一文字もないので、ユリはいったん諦めて脇に追いやっていた休暇前最後の魔法薬学のレポートを取り出した。
ユリのふせんは回を追うごとに増えていき、このレポートには七枚のふせんがべたべたに貼り付けてある。
もう本題のレポートはいちいちふせんを剥がさなければ見えなくなっていたが、それでも細い字はそのふせんごとに三行ほどにわたって連なっていた。
しかも驚くことに、レポートの評価はB−、B、B＋、B＋＋と徐々に上がっていき、今回大台のAに乗ったのである(−が三つついてはいるが)。
これは、グリフィンドールの一年生では初のことで、ハーマイオニーでさえ成しえていない”偉業”だった。
スネイプはたまに参考文献を書いてくれた。
今日も、フラメルのついでにそれを探しに来たのである。
「ピンス先生」
「あら、今日もいるのね」
マダム・ピンスは、ユリのことを本の虫だと思い始めているようだった。
呆れながらもユリの目当ての本を探し、戻ってきて言った。
「申し訳ないけれど、その本はここにはないわ」
「えーっ」
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にはろ(プロフ) - 理緒さん» ご意見ありがとうございます！修正しました。今後ユリという名前に関する記述が少し出てくるかと思いますが、無視していただければ大丈夫です。 (2022年4月19日 21時) (
レス) id: f8ad011ce4 (このIDを非表示/違反報告)
理緒(プロフ) - 名前ってユリになってるんですがリノを使いたいのですが変えれませんか？ (2022年4月19日 10時) (レス) id: 946438c0c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや。 | 作成日時：2022年1月24日 13時
