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ユリは6歳の時に出会ったこのおじいちゃんが大好きだったので、彼の言うことをよく聞いた。
血縁の中で、唯一会えるのが曾祖父だけというのも影響しているかもしれない。
祖父母は＿＿ユリは父方の、つまりグリンデルバルドの息子夫婦しか知らないが＿＿二人とも病気で死んでしまったらしい。
両親は、生まれてきた子どもの瞳の色を見るや、悲鳴を上げて彼女をマグル(非魔法使いの呼称だ)の児童施設に、ほとんど捨てるように置き去りにしたそうだ。
そこを預かったのが、今の養父である。
だから、ユリは自分の血縁の顔をグリンデルバルドしか知らない。
「わかった。じいちゃんもホグワーツだったの？」
「いや、私はダームストラングだ。魔法学校はいくつかあるが……まあ、いいところではなかったな」
「じいちゃんのせいじゃない？」
「それも少しある」
「きっとみんなじいちゃんの名前知ってる」
「うん。すまん」
「でもさ……でもさ」
ユリは何かを言いかけて、口を閉じて、また何かを言いかけて……口を閉じた。
そして一歩牢獄に近づいて、クリスマスのプレゼントをねだるようにこう言った。
「じいちゃんの名字、使ってもいい？」
グリンデルバルドもこれには目を見開き、流石に狼狽して言った。
「い。いじめられるぞ？」
「返り討ちにするよ」
「絶対に友達ができない」
「知ってる？今年は『生き残った男の子』も入学するんだって。仲良くなれる気がするんだ」
ため息のような、そんな声しか出ない。
ユリが自分の左手の中指をさすった。
初めて会った時も、しきりにこの仕草を見せていたのを思い出す。
あの時の自分は無関心を装っていたが、今になって思い至った。
多分、これはこの子が不安を感じている、のではないか。
魔法界という新たな世界へ、グリンデルバルドという爆弾を抱えて飛び込もうとしているのだ。
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にはろ(プロフ) - 理緒さん» ご意見ありがとうございます！修正しました。今後ユリという名前に関する記述が少し出てくるかと思いますが、無視していただければ大丈夫です。 (2022年4月19日 21時) (
レス) id: f8ad011ce4 (このIDを非表示/違反報告)
理緒(プロフ) - 名前ってユリになってるんですがリノを使いたいのですが変えれませんか？ (2022年4月19日 10時) (レス) id: 946438c0c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや。 | 作成日時：2022年1月24日 13時
