【HQ】ゴミ溜め四人衆、見参。【稲荷崎】

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「死ぬ……」

「お疲れ」


結局最終下校までみっちりやったのは1組だけで、帰る途中部活帰りの角名泉川と合流した。

隣に三好くんもいる。

すっかり見慣れたメンバーだ。


何の奇跡か知らないが1組女子で寮生は私だけ。何故？



「ピアノ上手かったね」

「ありがとう。結構真面目に練習した」

「え、聞きたい。中間発表鈴木弾く？」

「や、中間発表は課題曲やるから弾かない」

「えー」



真っ暗な道を四人で歩く。

冬の食卓のように泉川が率先して喋り、他が合いの手を入れながらゆっくり帰っている途中、泉川が思い出したように言った。


「そういや、自分ら昨日めっちゃ叫んどったけど、あれ何？」

「うわ」

「蘇る記憶(北さんと南さんの笑顔)……」

「え、そんなヤなこと？」


角名と目を見合わせ無言の会話のあと、角名が事の次第を簡潔に話した。

と言っても、他の二人は北さんに関わりが無いのでどれほどの大ダメージかわからないだろうが……。



「その北先輩ってなんやめっちゃ表彰されとった人やない？2学期の終業式で」

「そうその人」

「ヤタロー・アキヤマがアイツ俺の友達ゆうとったけど」

「は？そんなわけないだろ」

「北さんのマブは佐々木先輩だから」

「佐々木先輩？弓道部の？そン人ヤタローとめっちゃ仲ええよ」



口が開いた。




「え、なんで？なんで仲良いの？」

「結構共通点多いで。全員中学一緒やし、特待やし……」




頭を抱えた。


最近不慮の事故で「北さんの新しい一面」を知ることが多い気がする。


てかヤタロー特待生なんだ……。


また一つデカいため息が出た。


毎日部活とゲームしかしてないくせに、テスト当日すらゲーム消灯時間までやってるくせに。





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