僕は君を心で愛す inar -2- (ページ8)

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大貴side

どういう、こと…？

しかも、慧って…

俺は突然の山田の言葉に混乱した

.

涼｢俺と慧ね…付き合ってるの。｣

混乱している俺に追い討ちをかけるように
山田はまた衝撃の事実を述べた

大｢伊野ちゃんと、山田が…付き合ってる…？
嘘だ…だって、伊野ちゃんは…。｣

俺のことが、好き…なんだから

涼｢嘘じゃない、事実だよ。｣

大｢俺は、信じないからっ…！｣

信じたくなかった

伊野ちゃんが、山田と付き合ってるなんて…

.

涼｢慧からね、告白してきたんだよね…。｣

大｢伊野ちゃ、から…？｣

俺に告白してきたのは、全部…嘘だったの？

涼｢慧は大貴の男遊びに呆れたんじゃない？
俺に告白してきた時も言ってたよ笑｣

なんで山田が男遊びのこと知ってんだよ…

"男遊びやめる気配がないから…
大ちゃんのこともう好きじゃなくなった"

そう言ってたよ？

.

大｢っ、う…ｸﾞｽｯ…。｣

俺は気づけば大量の涙を流していた

初めて失恋を味わった瞬間だった

涼｢だからさ、もう慧に関わらないでくれる？
俺…嫉妬深いから怒ると怖いよ？｣

.

大｢ゃ、やだ…。｣

俺は思わず心の声を漏らした

涼｢…は？｣

大｢俺だって伊野ちゃんのことがっ…！｣

.

ﾄﾞﾝｯ

大｢っ…。｣

山田は俺の後ろにある壁を、
俺の顔ギリギリのところを通って殴った

大｢っ、ぁ…。｣

俺は腰が抜けてその場にしゃがみ込んだ

涼｢大貴はさ…賢いから出来るよね？｣

山田は俺を鋭い目つきで睨んだ

大｢っ、ｸﾞｽｯ…。｣

俺は山田が怖くて声が出なかった

涼｢慧はお前じゃなくて俺が好き…
だったらもう、慧に関わる必要ないよね…？｣

俺の幸せを壊さないで

そう言って山田は帰って行った