21 北山side ページ21
俺が抱き締める腕をほどいても、なぜかAは俺から離れようとしない。
けど、さっきからずっと黙ったままだ。
｢どうしたんだよ…なんで何も言わないの？｣
｢…泣きそうだから｣
｢え？｣
｢今話したら、泣きそうだから…もうちょっとこのままで居て｣
何で泣きそうなわけ？
さっきも泣いてたんだろ…？
｢…何で泣くんだよ。てか、それなら尚更顔見せてよ｣
｢やだよ…｣
Aはそう言うと、さらにギュッと抱きついてきた。
｢泣き顔ならもう見たし…。さっき寝顔見てたら、涙の跡があった｣
｢えっ？ウソ…。いつ泣いたんだろ…｣
無意識で泣いてたってこと？
…それってどういう涙なの？
俺はAの頭を優しく撫でて言った。
｢それってさ…何の涙？｣
｢え…？｣
｢今、どういう気持ち？Aが泣くなんて珍しいから、心配になるじゃん…｣
｢…私もよく分かんない。何で涙が出てくるのか｣
｢……｣
｢…でも、離れたくない｣
｢え？｣
｢もう一回、抱き締めてほしい…｣
それは、今まで聞いたこと無いような、不安に満ちた声だった。
｢A…｣
俺は、さっきより強く抱き締めた。
｢会いたかった…｣
｢ん？｣
｢みっくんにすごく会いたかったよ…｣
｢そっか…｣
その不安に満ちた声と俺から離れようとしないAの姿が、たまらなく愛しくて、もうマジで誰にも渡したくないって改めて思った。
｢A…俺そろそろ限界なんだけど｣
｢…何が？｣
｢キスしたい｣
｢…まだダメ｣
｢随分おあずけ状態だった俺に、このシチュエーションはだいぶ酷だろ…｣
ずっと俺に抱きついたままだし、耳元で話されるし…
久しぶりだから、これだけで反応しそう。
｢私のことがホントに好きなら、もうちょっと我慢して…？｣
…はい、限界越えました。
｢それはずるいぞ、お前…｣
俺はそう言って、少し強引にキスをした。
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北山さん大好き - 凄い夢のようでした。北山さんと恋人や結婚だなんて凄いと思いました。ずっと夢見てみたいです。 (2020年6月9日 14時) (携帯から) (
レス) id: 63b7d0fc4e (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - kanako2735さん» はじめまして、コメントありがとうございます。読んでいただけて嬉しいです★不定期更新てすが、良かったらその後のお話もご覧下さいね。感想お待ちしています。 (2016年1月30日 16時) (レス) id: 3c1280c8ce (このIDを非表示/違反報告)
kanako2735(プロフ) - はじめまして！今日１話から1日かかって全部一気に読ませていただきました！笑とても読みやすく、ハラハラドキドキでした。みっくんのプロポーズ凄くよかったです。違う話も覗きに行きますね！これからも楽しみにしてます！！ (2016年1月29日 23時) (レス) id: 5866981bfb (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - ライラさん、コメントありがとうございます。正直、誰とハッピーエンドにしようか迷った時もあったんですが…喜んで頂けたようで嬉しいです★また、番外編にも遊びに来てくださいね。 (2015年11月27日 23時) (レス) id: 3c1280c8ce (このIDを非表示/違反報告)
ライラ(プロフ) - よかったです〜！゜+(。ノдヽ。)゜+。誰にいくのか最後まで分からず、私ならもう玉ちゃんで…みっくんもうやめとこ…やっぱり太ちゃんか？と私の中ではブレブレでしたが、途中から主人公のみっくんへの一途さがハッキリしてきて、最後まですごく納得がいくお話でした♪ (2015年11月27日 9時) (レス) id: 9ebc20e9df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぃ | 作成日時：2015年11月1日 17時
