14 北山side ページ14
たいして日は経ってないのに、電話で聞くAの声がすごく久しぶりに感じて、同時にどこか元気が無いような気もした。
Aの話で、ニカが言ってた大変なことってのが、ひったくりのことだと分かった。
まさか…と思ったけど、何も取られなくて、怪我も大したことないと聞いて、ホッとした。
…犯人のガキ、マジであり得ねーな。
Aは、怪我も治ったし犯人も捕まったしで、もう大丈夫みたいなこと言ってるけど…
絶対怖かったに決まってるし、そんな目に遭ったら今だって不安に思ってるはずだ。
…でも、こんな時に俺は側に居てやれない。
Aはどう思ってる?
俺に側に居てほしいって思ってくれてる?
それとも…
Aからの答えが何となく怖くて聞けない俺。
そしてそんな俺は、ついこんなバカなことを言ってしまう。
「もし、仕事遅くなる日があるなら…送ってもらえよ?」
「え?」
「藤ヶ谷くんとか玉森くん、心配してくれてんだろ?もし頼れるなら頼れよ?ひったくり犯は捕まったとはいえ、やっぱり遅くにお前が一人で帰ってると思うと心配だしさ」
「あ…うん、ありがと」
「ま、ホントは俺の役目なんだけどさ〜。何よりAの安全の方が大事だし、その辺俺もちょっとは器でかくなったからさ。
あ、でもだからって、何もその二人ばっかりに送ってもらえって言ってんじゃねーよ?笑」
「分かってるよ。笑」
そのあとはしばらく何でもない会話をして、電話を終えた。
「はぁ〜っ、俺って奴は!マジでなにやってんだろ…俺のバカやろうっ!」
「人んちで騒ぐなよ」
「何であんなこと言っちゃったんだろ…」
「言った後に後悔しても遅い」
「…お前マジで鬼だな」
俺はAとの電話を終えて激しく後悔していた。
そんな時、隣の部屋の大倉が洗剤を借りに来たので、俺はそのまま大倉の部屋に乗り込んで、今の電話の件を話した。
「どうしよ、マジでフラれたら…」
「遠くの彼氏より近くの…ってやつだな。不安な時に側に居てくれる男の方がいいだろうし?」
「お前…鬼倉って名前変えたら?」
「ま、あとはAちゃんの気持ちを信じるしかないだろ。お前がやることやって、それでもAちゃんの気持ちが変わっちゃったら諦めるしかないな」
「だよな…。はぁ〜」
俺はため息をついて、机に突っ伏していた。
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北山さん大好き - 凄い夢のようでした。北山さんと恋人や結婚だなんて凄いと思いました。ずっと夢見てみたいです。 (2020年6月9日 14時) (携帯から) (レス) id: 63b7d0fc4e (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - kanako2735さん» はじめまして、コメントありがとうございます。読んでいただけて嬉しいです★不定期更新てすが、良かったらその後のお話もご覧下さいね。感想お待ちしています。 (2016年1月30日 16時) (レス) id: 3c1280c8ce (このIDを非表示/違反報告)
kanako2735(プロフ) - はじめまして!今日1話から1日かかって全部一気に読ませていただきました!笑とても読みやすく、ハラハラドキドキでした。みっくんのプロポーズ凄くよかったです。違う話も覗きに行きますね!これからも楽しみにしてます!! (2016年1月29日 23時) (レス) id: 5866981bfb (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - ライラさん、コメントありがとうございます。正直、誰とハッピーエンドにしようか迷った時もあったんですが…喜んで頂けたようで嬉しいです★また、番外編にも遊びに来てくださいね。 (2015年11月27日 23時) (レス) id: 3c1280c8ce (このIDを非表示/違反報告)
ライラ(プロフ) - よかったです〜!゜+(。ノдヽ。)゜+。誰にいくのか最後まで分からず、私ならもう玉ちゃんで…みっくんもうやめとこ…やっぱり太ちゃんか?と私の中ではブレブレでしたが、途中から主人公のみっくんへの一途さがハッキリしてきて、最後まですごく納得がいくお話でした♪ (2015年11月27日 9時) (レス) id: 9ebc20e9df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みぃ | 作成日時:2015年11月1日 17時