恋人はあなた。-７-

29 藤ヶ谷side ページ30

｢まさかそんなことになってたとはな〜。すごい修羅場じゃん。笑｣



｢いや、こっちはだいぶ焦ったから〜、ねぇ？笑｣



｢ホントですよ、もう空気がスゴくて。笑｣









今日は、俺が宮田くんに恋愛指南するという、よく分からない目的で開かれた飲み会。笑


それに、小泉さんが前から俺と飲みたいって言ってくれてたみたいで、それなら藤澤と玉森くんも誘ってみんなで行こうということになった。




最近の俺は、元の職場の施設を行ったり来たりしてバタバタしてたから、ゆっくり飲むのは久しぶりだし、藤澤に会えるのもちょっと楽しみだったり。









そして話の流れで、この前の仲村の修羅場事件の話題になった。


つーか、災難だったな…

そもそも同時にそれだけの人が同じ場所に集まるなんて、なかなか無いよな。笑









｢でも良かったじゃん、結局彼氏とも仲直りできたんだろ？｣




｢うん。お互いに色々言いたいこと言い合ってスッキリしたみたい。
玉森くんの友達は、その後どう？｣




｢あ、大丈夫みたいですよ。俺も心配したんですけど、はっきりと断られてキッパリ諦めたって言ってました｣




｢へ〜！男らしいじゃん。
ダメならさっさと次いかなきゃね！あんた達はまだ若いんだし、これからこれから〜｣




小泉さんが玉森くんの肩を叩きながら言った。









話には聞いてたけど、小泉さんってほんとサバサバしてるな。
まさに姉御肌タイプだな。

藤澤もサッパリした性格だけど、更にその上を行く竹を割ったような…って感じだな。









すると、それまで俺たちの話を聞いていた宮田くんが俺の隣で、｢すごいな〜…｣と呟いた。




｢何が？｣




｢なんかみんな大人だな〜と思って。俺、もし自分の身にそんなこと起きたらどうしていいか分かんないですもん｣




｢アハハっ、確かにアンタにはちょっとレベルの高い話だもんね〜話の意味わかった？笑｣




｢分かりますよ意味ぐらいはっ！笑
小泉さん俺をバカにしすぎだし〜。一応彼女居ますからね？！｣




｢もうすぐフラれるんじゃないの？｣




｢仲直りしましたから！…一応。でも、やっぱり色々難しくて…藤ヶ谷さん、聞いてくれます？！｣




｢え？うん…｣









そこから宮田くんの恋愛相談が始まり、俺も自分なりにアドバイスみたいなことができればと思って聞いてたけど、大半は、小泉さんと藤澤がバッサバッサと斬りまくって、宮田くんは撃沈していた。笑

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