咲いた花は・・【男主】

エピローグ ページ41

恵斗side

4月


あの事件から３ヶ月が経った

今日入学してくるやつはあの事件の内容を知らない

ただ 《この学校では自 殺をした先輩がいる》

ということだけだ

あの不思議な出来事を知っているのはこの学校では俺だけ

水樹さんは 無事に大学を合格した

先輩と凉夏ちゃんのお葬式は親戚と俺たちだけでおこなった

親戚は両親が死んだことを知らなかったらしい

だから

とても 悔やんでいた

それと同時に二人を支えてくれてありがとうと言われた

でも結局俺も水樹さんも 二人を支えきれなかった

守れなかった

それを今悔やんだからどうかなるわけではない

ただ 虚しくなるだけだ

あれ以来もずっと水樹さんと連絡はとっている

県内の大学だから会えないわけではない

ただ二人とも 心にぽっくりと穴があいてしまっ

だからそんな時は本来は行けないことだか

親戚の人に無理を言ってあの家に入らせてもうことにした

家の中は綺麗に掃除した

別にそこで何かをするわけではなくて

リビングで２人ともただ黙っている

いつか帰ってきてくれないものかと 考えながら

でも そんなことを思っても帰ってこない

外も暗くなり 家に帰ることにした

玄関に向かい靴を履いていると

ガチャりとドアがひらいた

そこにいたのは


先輩


凉夏ちゃん


先輩のお父さんがいた


それは水樹さんにも見えているようだった

あいた口がふさがらないとはまさにこのことだろう

俺たちがさっきまでいたリビングから 先輩のお母さんが出てくる

凉夏ちゃんも 先輩のお父さんもリビングにはいっていく

俺たちの存在には気づかずに

先輩も続いて家に上がる

その時こちらを向き

「幸せだよ」

そう言って リビングに入っていった

慌てて俺たちもリビングに入ったが そこにはもう誰もいなかった

水樹「あいつ 幸せなんだな 今」

さっきまで黙っていた水樹さんが口を開く

恵斗「そうですね きっと 今頃笑ってますよ」

家を出て玄関の鍵を締めた

中から少し楽しそうな声が聞こえた

その声聞いて 俺たちは












涙が止まらなかった






END

あとがき→←35夜

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す