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次の日の朝には熱は引いていた。
体のダルさは残っているものの、もう大丈夫そうだ。
ベッドから降りようと足を下ろした時に、丁度ノックが響き結馬さんの顔が覗く。
その目と目が合えば、彼は安堵したように笑って見せた。
瞳「ごめんね結馬さん。随分と心配かけちゃって。」
結馬「別に気にしてねぇよ。原因は疲れやらストレスだ。最近頑張りすぎだろ。」
瞳「分かってる。」
結馬「分かってるだ?こいつらの顔を見てもそう言うのか?」
瞳「え。」
ひょこっというように幼い兄妹がドアの隙間から顔を覗かせる。
それからすごい勢いで搔けて来たかと思えば、私に抱きついてきた。
その勢いに押されてそのままベッドに倒れれば、涙目の2人と目があう。
結馬「飯ができるまではそこで2人と仲良くしとけ。
因みに今日は世間では祝日と呼ばれる日だが、俺は仕事で2人は検査。
夕食は4人で食べような。今日は里桜と美桜が作るからな。楽しみにしてろ。」
遠まわしに今日は遊びに行くなと言っている様で、苦笑する。
あ、でも学校ぐらいまでならいいかなと呟いてから出て行けば思わず噴出した。
相変わらず縁起が下手な人。
そう思いながらも不思議そうな2人に何でもないよと笑うのだった。
・
瞳「さて。どうしようか。」
部活の昼の休憩時間に合わせて体育館へと向かう。
まだ時間が早くて皆は練習の途中のようだった。
皆に活を飛ばす先輩方に、何時もの5人。中でも笠松君の動きは良かった。
まだ成長途中のようだが、今のスタメンであろう先輩PGよりも良い選手になるはず。
早川君や中村君はまだベンチにも入れてないだろうが、
来年はきっとスタメンにも入れるような実績になるはずだ。
小堀君は素朴で大人しい人だからプレーもそのような感じかなと思っていたら、
プレーは結構大胆。それでもフォローする所はしていて、
来年笠松君が部長をやるとしたら、きっと彼は支えるだろう。
そして、森山君は、
「「休憩ー!!」」
そんな声が聞こえて我に返る。それと同時にカッと顔が赤くなるのがわかった。
やっぱり放課後に会うことにしようと、踵を返す。
それから昼食をとるために裏庭に向かうのだった。
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花蓮(プロフ) - shinox2さん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます!更新は遅いのですが、これからもよろしくお願いします!! (2018年4月3日 13時) (レス) id: 00d63b8144 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます!! (2018年4月2日 23時) (レス) id: c23d485c4b (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - カタミさん» ありがとうございます!これで良いのかなと思いながら書いているので、森山さんをカッコいいと言ってくださるのはとても嬉しいです。更新は遅くなってしまうのですが、頑張ります!! (2017年9月28日 21時) (レス) id: 00d63b8144 (このIDを非表示/違反報告)
カタミ(プロフ) - 初コメ失礼します!とっても面白いです!!森山先輩カッコいい……!!更新、楽しみにしてます!!頑張って下さい!! (2017年9月17日 21時) (レス) id: ebc33a095d (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - モナカさん» ありがとうございます!遅い更新で本当に申し訳がないです。出来る限り頑張ります! (2017年5月14日 2時) (レス) id: 00d63b8144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蓮 | 作成日時:2017年3月19日 23時