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120*森山母side ページ32

森山母「ごめんね。騒がしくて。」
瞳「大丈夫です。楽しかったですから。」
食事後、皿洗いを手伝ってくれる彼女と話す。
クスクスと笑いながら彼女は私が洗った食器を一枚一枚綺麗に拭いていっていた。

彼女のことは元々知っていた。ママ友と井戸端会議の際に出てきた名前。
度々駅付近で違う男の人と歩いているのも見かけたこともある。

それでも、それでも、時計をなくしたときに、彼女はすぐさま探してくれた。
周りの人は見てみない振りをしていたというのに。
制服を汚してまで拾ってくれたあの子のどこが悪い子だというのだろうか。

それに、あの子が泣いているのを見たから。
誰にも縋らないと握りしめた手は真っ白で、それに寄り添う我が息子を見たから。
・・・何かもうどうでも良くなった。

気を使っているのか、何でもない話をしながら咲夜ちゃんは手を動かす。
洗い終われば、2人でタオルで手を拭いた。

森山母「ねぇ、咲夜さん。」
瞳「はい?」
森山母「あの子のことよろしくね。」
瞳「えっ。」
森山母「あら嫌い?あの子顔はいいわよ?」

私がふざけたようにそう言えば、咲夜さんは俯いた。
それからただ力なく首を振った。それに首を傾げる。

瞳「いえ違います。違うんです。・・・私は彼の隣に並ぶ資格なんて、」
森山母「そうかしら。少なくとも私には私の息子と同い年の、
小さな女の子に見えるんだけど。」
瞳「そんなこと、


・・・私は、森山君みたいに綺麗ではありませんから。」


ふっと彼女は笑ってみせた。まるで諦めるかのように。
そして慈しむかのように。

・・・そんな顔を息子と同い年の女の子がすると思わなくてゾッとする。
それから彼女は話を変えてしまったため、もうそれ以上は追及は出来ないのだった。

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設定タグ:黒バス , 森山由孝   
作品ジャンル:アニメ
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花蓮(プロフ) - shinox2さん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます!更新は遅いのですが、これからもよろしくお願いします!! (2018年4月3日 13時) (レス) id: 00d63b8144 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます!! (2018年4月2日 23時) (レス) id: c23d485c4b (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - カタミさん» ありがとうございます!これで良いのかなと思いながら書いているので、森山さんをカッコいいと言ってくださるのはとても嬉しいです。更新は遅くなってしまうのですが、頑張ります!! (2017年9月28日 21時) (レス) id: 00d63b8144 (このIDを非表示/違反報告)
カタミ(プロフ) - 初コメ失礼します!とっても面白いです!!森山先輩カッコいい……!!更新、楽しみにしてます!!頑張って下さい!! (2017年9月17日 21時) (レス) id: ebc33a095d (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - モナカさん» ありがとうございます!遅い更新で本当に申し訳がないです。出来る限り頑張ります! (2017年5月14日 2時) (レス) id: 00d63b8144 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蓮 | 作成日時:2017年3月19日 23時

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