92*結馬side ページ4
瞳「もうどんな顔して会えばいいか分からない。怖いよ。
離れなきゃなのに、嫌われるのは嫌って矛盾しているのは分かってる。けど、」
結馬「分かったから!落ち着け瞳。帰ったらちゃんと聞くから。ほら深呼吸。」
少々過呼吸気味になった瞳をあやす。そして内心では舌打ちした。
あの日、俺は森山君やもう1人の部員に送って貰った。
これを期に、彼らに瞳が完全に心を開いてくれたらいいなと思って。
そうしたら、自分を見つめ直せるかもしれないと。
自分を犠牲にしなくてもいいんだって、他人に頼ってもいいんだって。
そう、そう感じ取って欲しかった。
・・・なのに、結局このザマだ。
俺は結局追い詰めてしまった。
瞳と仲良くしてくれている子達だからと任せて。
考えが浅すぎだ。彼らにも色んなことを背負わせてしまっただろう。
何時の間にか瞳は寝てしまったようで、苦しげな寝息が聞こえる。
とりあえずは落ち着いたその姿にホッとした。
とりあえず瞳を車に乗せて里桜と美桜を迎えにいく。
きっと風春は帰っているのだろうが、“伊吹”が入院することになったと話して、
その話している隙に、2人には車に乗ってもらうとしよう。
とりあえず、信号機で止まったりだとかしている間に、俺はメールを打つのだった。
・
里桜や美桜を2人専用の布団に寝かしつけ、瞳は俺のベッドに寝かせて、
ようやく一息ついたときに、メールが帰ってきていることに気づいた。
それに目を細めてからあける。
そして、その文面を読んでから口角が上がるのが分かった。
随分と遅い時間になってしまったために、返信は明日にしようと閉じる。
それにしても、
結馬「随分といい子に好かれたもんだ瞳は。そこは両親に似なくて良かった。」
メールの送り主を思い出して微笑む。
女の子が好きだ!!と公言しているのは少々気になるが、
俺も風春も似たようなモンだったし、若気の至りというものだろう。
・・・多分、きっと、おそらく。
それから俺はシャワーを浴びるために浴室へと向かうのだった。
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花蓮(プロフ) - shinox2さん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます!更新は遅いのですが、これからもよろしくお願いします!! (2018年4月3日 13時) (レス) id: 00d63b8144 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます!! (2018年4月2日 23時) (レス) id: c23d485c4b (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - カタミさん» ありがとうございます!これで良いのかなと思いながら書いているので、森山さんをカッコいいと言ってくださるのはとても嬉しいです。更新は遅くなってしまうのですが、頑張ります!! (2017年9月28日 21時) (レス) id: 00d63b8144 (このIDを非表示/違反報告)
カタミ(プロフ) - 初コメ失礼します!とっても面白いです!!森山先輩カッコいい……!!更新、楽しみにしてます!!頑張って下さい!! (2017年9月17日 21時) (レス) id: ebc33a095d (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - モナカさん» ありがとうございます!遅い更新で本当に申し訳がないです。出来る限り頑張ります! (2017年5月14日 2時) (レス) id: 00d63b8144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蓮 | 作成日時:2017年3月19日 23時