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それからはいつも通りの日常が過ぎていった。
少し違うところといえば、IH予選が近いと、森山君が騒いでいること。
ゲンちゃんこと源田監督が物言いたげな顔で私を見てくることだ。
前者はともかく、後者は本当に目が煩い。
・・・まぁ別に授業を担当してもらってる訳じゃないから、避けられるけど。

そして、その週の土曜日。
――私は父の隣で、母の服を着て、下にあるコートを眺めていた。
父はといえば、キョロキョロと辺りを見渡し、私の手を握ってくる。

少し様子が可笑しいような感じがして顔を上げれば、
そこには若干汗をかいた父の姿があった。・・・当たり前だ。
海常もそうだが、相手チームも強豪校。体育館の中は熱気に包まれていた。

――IH予選。

そこには勿論、笠松君と森山君がいる。
残りの3人はレギュラーに入っていないものの、ベンチには入れるのだろう。
随分とすごいことだ。まだ3年生もいる中、それを押しぬけて入る2人がすごいと思う。
そして、試合が始まれば父は小さく声をあげた。

瞳「どうかした?」
風春「いい動きをしているなって。3年生はともかく、笠松君は2年生だろ?
なのにあのPG能力はすごいよ。森山君は森山君で、
よくあのフォームで入るなって思うよ。
・・・けどあれは見慣れないチームにとっては強敵だろう。」
瞳「じゃああの2人は確実にのびるわね。
風春「ああ!これからが楽しみだ。」

どこかの少年のように結馬さんは笑うと、私も笑い返す。
キセキの世代と褒め称えられ、社会人になってどん底へと落ちていった父親。
そんな父ともう一人のキセキを支えたマネージャーの母親。

2人で視るとしたら、2人の光景にはどんな風景が写っていたのだろうか。
どんな感情を抱いていたのだろうか。

・・・そんなこと、私に分かる訳ないのだった。

102→←100*森山side



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設定タグ:黒バス , 森山由孝   
作品ジャンル:アニメ
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花蓮(プロフ) - shinox2さん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます!更新は遅いのですが、これからもよろしくお願いします!! (2018年4月3日 13時) (レス) id: 00d63b8144 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます!! (2018年4月2日 23時) (レス) id: c23d485c4b (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - カタミさん» ありがとうございます!これで良いのかなと思いながら書いているので、森山さんをカッコいいと言ってくださるのはとても嬉しいです。更新は遅くなってしまうのですが、頑張ります!! (2017年9月28日 21時) (レス) id: 00d63b8144 (このIDを非表示/違反報告)
カタミ(プロフ) - 初コメ失礼します!とっても面白いです!!森山先輩カッコいい……!!更新、楽しみにしてます!!頑張って下さい!! (2017年9月17日 21時) (レス) id: ebc33a095d (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - モナカさん» ありがとうございます!遅い更新で本当に申し訳がないです。出来る限り頑張ります! (2017年5月14日 2時) (レス) id: 00d63b8144 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蓮 | 作成日時:2017年3月19日 23時

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