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授業中、ボケーっとノートを見ながらも考えているのは銀ちゃんのことだった。
既に私の頭から晋ちゃんに告白してフラれたという悲しみは一旦隅に置かれており、今はもう銀ちゃんのことで頭が埋め尽くされていく。
……彼は、私に何かあった時にはいつも隣りにいてくれていた。
晋ちゃんがバレンタインの日に女の子から告白された時も、私の友達が晋ちゃんのことが好きだと言っていた時も、銀ちゃんは私の話を黙って頷いて聞いてくれていたのだ。
そんな彼が、まさか私のことが好きだったとは思わない。
冗談だと思えなかったのは銀ちゃんがいつになく真面目な顔をしていたから。それに私は戸惑ってしまった部分もあっただろう。
チラリと横目で隣りにいる彼に視線を移せば、丁度銀ちゃんも私を見ていたようで目が合ってしまった。二人して慌てて逸らし、お互い別の方向を見る。
……銀ちゃんに、私は返事をしなければならない。
伝えてくれた気持ちに返事をするのは大切だということを、晋ちゃんが身をもって教えてくれた。
小さく吐いた溜め息はノート上に落ちていき、私に誤字があることを教えてくれる。
ゴシゴシと消しゴムで消していくが、私の晋ちゃんへの思いもこの字みたいに簡単に消しゴムで消せたらいいのに……なんて、思ってしまった頭を切り替えた。
簡単に消えやしないから、私は晋ちゃんに想いを伝えたのだ。
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ハル(プロフ) - りんごあめさん» りんごあめさん! またまたコメントありがとうございます!! そうなんですよ、高杉にフラれるんです。もう涙なしではかけませんでした笑 今度は高杉をカッコよく書く作品出したいなあとは思ってますので、その時も閲覧よろしくお願いしますね! ありがとうございました (2017年10月27日 21時) (レス) id: 580f86dcac (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 音想さん» 切なすぎて銀さんがー……と私自身思っていたのですが、最後は無事にハッピーエンドを迎えました! 大好物でしたか! それは嬉しいです( ´ ∀`) これからもどうかよろしくお願いします! コメントありがとうございました! (2017年10月27日 21時) (レス) id: 580f86dcac (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 本当に、ハルさんの作品は何を読んでも最高です!面白いだけじゃなくて、なんかその話にのめり込めます笑 私も高杉が大好きなので、振られるなんて…(;´Д`)ウウッ……と思いましたが、銀さんのかっこよさがヤバかったです!!とにかく、本当に良かったです! (2017年10月19日 0時) (レス) id: 7662a2da74 (このIDを非表示/違反報告)
音想(プロフ) - 切なすぎて尊すぎて死にそうでした…こういうの大好物です。凄い好きだー!!こんな素敵な作品を読ませていただきありがとうございました!これからの作品も楽しみにしています! (2017年10月18日 1時) (レス) id: 7258d80b20 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - あかあしえいたくんさん» そうなんです笑 最後の銀さんかもしれません笑 信者!? 私にも信者がいるなんて……! あかあしさんは私の信者のオンリーワンですね笑 ありがとうございます! その言葉を励みにこれからも頑張っていきたいと思いますので、よろしくどうぞ( ´ ∀`) (2017年10月12日 16時) (レス) id: 728b0d0f83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2017年10月10日 18時