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『……なぁ』
ようやく治まってきた嗚咽。銀ちゃんはまだ濡れている私の瞼を自分の袖口で優しく拭い、緋色の瞳で私を射抜いた。
そこには私が真っ直ぐに映っていて、私以外の物は何にも見えない。
『俺にしない?』
「え」と見えないが自分の目が点になっていることと口がアングリと空いていることが分かる。
意味が分からないと銀ちゃんを見つめていれば、彼は自分の頬を人差し指で軽く掻いた。
『俺さ、ずっとお前のこと好きだったんだけど……』
「え」とまたもや唖然としてしまう。
驚きのあまり顔は突き出され、涙はいつの間にか引っ込んだ。しかし銀ちゃんは泣き止ませるために言ったわけではない筈である。
私をジッと見つめる彼だったが、不意に私から視線を外す。
『……じゃあ、俺先行くわ』
そう言うや直ぐに自転車に乗り、私を置いて学校へ向かって行く。その後ろ髪から覗く耳は真っ赤に染まっていて、あれは本当のことなんだと言うことが簡単に分かった。
取り敢えず私も早く行かないと遅刻になってしまうために固まっている足を引きずるよう進める。
いやはやしかし、私は銀ちゃんから告白されたということで合っているのだろうか。
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ハル(プロフ) - りんごあめさん» りんごあめさん! またまたコメントありがとうございます!! そうなんですよ、高杉にフラれるんです。もう涙なしではかけませんでした笑 今度は高杉をカッコよく書く作品出したいなあとは思ってますので、その時も閲覧よろしくお願いしますね! ありがとうございました (2017年10月27日 21時) (レス) id: 580f86dcac (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 音想さん» 切なすぎて銀さんがー……と私自身思っていたのですが、最後は無事にハッピーエンドを迎えました! 大好物でしたか! それは嬉しいです( ´ ∀`) これからもどうかよろしくお願いします! コメントありがとうございました! (2017年10月27日 21時) (レス) id: 580f86dcac (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 本当に、ハルさんの作品は何を読んでも最高です!面白いだけじゃなくて、なんかその話にのめり込めます笑 私も高杉が大好きなので、振られるなんて…(;´Д`)ウウッ……と思いましたが、銀さんのかっこよさがヤバかったです!!とにかく、本当に良かったです! (2017年10月19日 0時) (レス) id: 7662a2da74 (このIDを非表示/違反報告)
音想(プロフ) - 切なすぎて尊すぎて死にそうでした…こういうの大好物です。凄い好きだー!!こんな素敵な作品を読ませていただきありがとうございました!これからの作品も楽しみにしています! (2017年10月18日 1時) (レス) id: 7258d80b20 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - あかあしえいたくんさん» そうなんです笑 最後の銀さんかもしれません笑 信者!? 私にも信者がいるなんて……! あかあしさんは私の信者のオンリーワンですね笑 ありがとうございます! その言葉を励みにこれからも頑張っていきたいと思いますので、よろしくどうぞ( ´ ∀`) (2017年10月12日 16時) (レス) id: 728b0d0f83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2017年10月10日 18時