26 ページ27
『……やっぱり、妥協してるのかな?』
どうにも晋ちゃんが無理だから銀ちゃんに逃げているように思えてしまう。
沖田は少し怪訝そうに片方の眉を上げるが、小さく息を吐いては口を開いた。
『それ、本当に妥協なんですかねィ』
『……どういうこと?』
ふっと笑った彼は持っている竹箒で落ち葉を集め、私をチラリと横目に見る。そうしてまた地面に視線を戻した彼は、続きを話しだした。
『確かに女は愛されたい欲求ってのが強いのかもしれねェ。――でも自分だって、愛したいだろ?』
愛されたいか愛したいか、自分はどっちだと聞かれても直ぐに答えは出てこないが、きっと沖田の言う通り前者の方が強い気がしてしまう。
でもそれと同時に、その人のことを愛したい。
『愛したいと少しでも思ってんのなら、それは妥協にゃなんねーよ』
「どっちかっつうと、合意だな」と沖田は静かに笑った。ハッと息を飲んでしまうくらい納得できる彼の言葉に、私はただただ驚くばかりである。
柔軟な考えを持つ沖田に胸の内で称賛を浴びさせ、「そっか」と呟いては竹箒をキュッと握りしめた。
118人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハル(プロフ) - りんごあめさん» りんごあめさん! またまたコメントありがとうございます!! そうなんですよ、高杉にフラれるんです。もう涙なしではかけませんでした笑 今度は高杉をカッコよく書く作品出したいなあとは思ってますので、その時も閲覧よろしくお願いしますね! ありがとうございました (2017年10月27日 21時) (レス) id: 580f86dcac (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 音想さん» 切なすぎて銀さんがー……と私自身思っていたのですが、最後は無事にハッピーエンドを迎えました! 大好物でしたか! それは嬉しいです( ´ ∀`) これからもどうかよろしくお願いします! コメントありがとうございました! (2017年10月27日 21時) (レス) id: 580f86dcac (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 本当に、ハルさんの作品は何を読んでも最高です!面白いだけじゃなくて、なんかその話にのめり込めます笑 私も高杉が大好きなので、振られるなんて…(;´Д`)ウウッ……と思いましたが、銀さんのかっこよさがヤバかったです!!とにかく、本当に良かったです! (2017年10月19日 0時) (レス) id: 7662a2da74 (このIDを非表示/違反報告)
音想(プロフ) - 切なすぎて尊すぎて死にそうでした…こういうの大好物です。凄い好きだー!!こんな素敵な作品を読ませていただきありがとうございました!これからの作品も楽しみにしています! (2017年10月18日 1時) (レス) id: 7258d80b20 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - あかあしえいたくんさん» そうなんです笑 最後の銀さんかもしれません笑 信者!? 私にも信者がいるなんて……! あかあしさんは私の信者のオンリーワンですね笑 ありがとうございます! その言葉を励みにこれからも頑張っていきたいと思いますので、よろしくどうぞ( ´ ∀`) (2017年10月12日 16時) (レス) id: 728b0d0f83 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2017年10月10日 18時