悪女の物語 弐 ページ4
悪女sido
『なんで?アタシが虐められなきゃいけないわけ?いつもいつもいつも!!アタシばっか虐められて!味方なんていなくて!なんでなんでなんで!!アンタばっか守られて!!可笑しいでしょ!!!ねえ?!!アンタがいなけりゃアタシは鬼にはなってない!!!
・・・・・
カナエ師範から呼吸を習って
アタシは幸せだったはずだ!!なんで!アタシは!!アタシは!!
アイツ
蟲 柱さえいなければ!!しのぶさえいなければアタシは!!
・・・
蝶屋敷の!!主なのに!!
アタシは!!胡蝶家の次女なのに!!
なんで!私を追い出して!
甘い蜜を吸うのはなんでいつも苦労しない人なんだ!!
ふざけるな!!
アンタとアイツ!似ているんだよ!!
だから。。。アタシは。。だから誰かに必要とされたいの!!
鬼になっても!
鬼舞辻様に気に入ってもらえればよかったのに!!!』
同情が欲しいわけではない!!
分かって欲しいんだ!!
この苦しみを!!
しのぶ
アイツこそが悪女だ!!
お願い!!!
!!!
届いて。。。。。
『ごめ。。んなさい。。。そんなつもりはなかったのに。。。ごめんなさい。。。Aさん。。。
私は。。蟲柱が嫌いなの。。でも、なぜか貴女があの人と重なって。
カナエ姉さんと重なって。。そしたら振り向いてほしくて。。カナエ姉さんにしか見えなくて。。もう一度名前を呼んでほしかった。カナエ姉さんに。。似た人でもいいから大切にしてほしかった。
なのに。私は、、虐められて過ごしたから如何すればいいのかわからなくて。。』
A「分かりました。貴女が私とカナエ様を重ねていたのは知っていましたよ。貴女の前でカナエ様に名前を出した時、そんな顔をしていましたから。大丈夫です。
謝っていただかなくても。。」
嗚呼。
カナエ姉さんみたい。
優しくて怒らなくて。
柔らかい表情。
『名前で呼んで欲しい。。。嫌じゃなきゃだけど。。』
A「線乃実さん。貴女は鬼ですよね?
ならどうしますか?
今ここで私に首を落とされるか、
蟲柱様に首を落とされるか。
決めてもらっていいですか?
それとも
柱の皆様と戦いますか?」
ガラッ
障子が開き、風柱と3人が並んでいた。
皆、刀に手を伸ばしている。
『分かったわ。。。
アタシは戦う!!』
勝てばいいんでしょ?
負ければ死。
勝ってもいい気はしないはず。
でも戦いたい!!
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作者名:玉葉 | 作成日時:2021年8月25日 18時