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「ん？ジョングキ何持ってんのー？」
「げ。見られた」
「打ち合せ先からのお土産？随分大量じゃない？ね、Aヌナ」
「うん、確かに…袋2つも、」
テヒョンイヒョンが、俺が両手に持っている紙袋を見つけて不思議そうに言う。
どれも美味しそうで大量に買った(というか買わせた)スイーツは全部Aさんのためで、
テヒョンイヒョンとジミニヒョンがいることは当然想定外だった。
「お前らにじゃねーよ。Aにやるんだよ」
「え！？私？？」
「今日はAのファインプレーに助かったからお礼ってことで」
ユンギヒョンからのスイーツを俺が渡すっていうのも何かアレだけど、
「今日はありがとうございました、Aさん」
と言って渡すと素直に喜んでくれた。
「おいしそう！こんなにたくさんあると迷っちゃう…」
「俺これがいい！」
「おいテヒョンア、誰が食っていいって言った」
「僕これとこれで迷ってるんだけど、ヌナどっちがいいと思う？」
「おいコラどいつもこいつも」
「あれ？みんなに買ってきてくれたんじゃないの？」
「俺はAにやるつもりで買ったけど、ジョングキがあれもこれも籠に入れるから」
「だって、全部Aさんが好きそうだから。Aさん甘いもの好きだし」
ユンギヒョンがニヤァ〜と笑ったところで自分の発言に気付いた。
…しまった、口を滑らせてしまった。
「へえ、ヌナ甘いもの好きなの？そんなイメージあんまりなかったな〜」
「うん、好き！たまに事務所でスイーツ食べてるよ。なるべく事務所に人が少ないとき狙って」
「そうなの？見たことなかった。恥ずかしいの？」
「ちょっとね、(笑)」
甘いものが好きというのは、ジミテテヒョンには知らない情報だったらしい。
少なくともこの二人が知らなかったのなら、やっぱり口を滑らせるんじゃなかったと少し後悔した。
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作者名：SLY | 作成日時：2019年5月23日 13時
