9 ページ9
.
「今日はテヒョンくんもジミンくんも商談頑張ってきたみたいだし、みんなで休憩にしよ。
ユンギもジョングクくんもみんなで食べよ！」
と、手招きするAさんが可愛くて、結局口元が緩みそうになる俺は単純なんだと思う。
「ジョングクくんがお手柄だったみたいだから、好きなの先に選んでいいよ」
「え、Aさんが先に選んでくださいよ」
「いいのっ、私は全部好きだから」
”全部好きだから”って目を見て言われると、さすがに身体が熱くなる。
どうかユンギヒョンに俺の顔見られていませんように。
「え〜…と、じゃあ、」
「あ、待ったジョングクくん！」
「？、Aさん先選んでくれますか？」
「じゃなくて…ふふ、」
「え？」
Aさんは俺の襟元を見てクスクスと笑う。
笑った顔も当然可愛いのだけど、何に笑っているのかがわからなくて。
「クリーニング出してきたんだね、Yシャツ」
「は、はい…」
「クリーニングのタグ、付けっぱなし」
「…え？マジすか」
「取ってあげるよ」
Aさんの白い腕が俺の後首に伸び、
Yシャツのタグに付けっぱなしになっているであろうクリーニングのタグを取ってくれている。
時折すべすべのAさんの手が触れては、触れた部分が熱を持つ気がして、
”あれ？取れないな…”と言っているAさんの声が耳元で響いているような気がして。
今、誰にも俺の顔は見られたくない。
「あ、取れた！」
「すいません、気付いてくれて。ありがとうございます」
「ジョングクくんも忘れることあるんだね」
「ありますよ、全然」
「ふふ、カワイイね！」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 218人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：SLY | 作成日時：2019年5月23日 13時
